雪の降らない地域の方は4WDと冬タイヤについてはよく理解されていない場合が多いです。
そこで、今日は2WDと4WDの差について説明します。(*^^*)
目次でございます。
2WD・4WDの違い冬タイヤはどこに付ける?の目次
タイヤとエンジンの位置
タイヤを回転させて車は動きます。
走行中は4つのタイヤが回転しております。当たり前ですね。
以下は車を上から見た図です。
「 □ 」← タイヤを表してます。
「 ◎ 」← エンジンを表しています。
では、想像してください。
クルマを吊り上げて、地面からタイヤが離れました。
宙ぶらりんです。
この状態でアクセルペダルを踏んだとき、
どこのタイヤが回るのか分かりますか?
4WD(ヨンダブルディー)
またの名を四駆(よんく)と呼びます。
四輪すべてが回ります。四輪駆動だから、四駆ですね。
雪の道だってスムーズにスタートできますし、
砂浜を走行しても埋まりづらいですし、
山道だってスイスイ登ります。
安い4WDシステム
ただし、4WDだから全て安心というわけではありません。
専門的な違いを説明するのは混乱しますので避けますが、
昔からの四駆、今も安い車の4WDシステムでは、4つのタイヤのうち1本が地面と接触していなく空転してしまった場合、
エンジンからの駆動力が全て空転している1本に逃げてしまい、
3本が動かない=車が動かない、という現象があります。
スタックと呼びます。埋まったという意味です。
また、
前右タイヤと後左タイヤといった対角線の組み合わせで空転してしまった場合も弱いです。
対角線スタックと呼びます。
これが電子制御4WDになりますと、全て克服してくれます。オールマイティ。
スバル車(軽自動車を除く)と、マツダ車(CX-5,cx-3,新型デミオ)、ダイハツのキャストアクティバ4WD、スズキハスラー4WDは完全に電子制御なので安心です。
2WD(ニダブルディー)
またの名を二駆(にく)です。
四輪のうち、二輪が駆動するから二駆ですね。
二駆は2種類あります。
FR(エフアール)後ろタイヤが駆動する
Fとは、エンジンの位置を示しています。
前にエンジンが付いているので、「フロントエンジン」→Fです。
Rとは、駆動(ドライブ)する場所を示しています。
後ろタイヤが駆動するので、「リアドライブ」→Rです。
FF(エフエフ)前タイヤが駆動する
フロントにエンジンがあるのでF。
フロントのタイヤが駆動するのでF。
フロントエンジン、フロントドライブなのでFFです。
駆動方式によって冬タイヤの位置は異なる?
クイズです。FFに乗っています。
雪の降らない沖縄に住んでます。
タイヤは、もちろん夏タイヤ。
大変です!異常気象で大雪が降りました。
夏のタイヤでは滑ってしまって走り出すことすら困難です。
この場合、後ろと前、どこに冬タイヤ、もしくはタイヤチェーンを巻けば良いのでしょうか???
答えは...
FFだから、
フロントエンジン・フロントドライブ。
つまり前タイヤが駆動しているワケだから、
「 前タイヤに、冬タイヤでしょ!!!! 」
ブッブー!!!!!
残念、それでは不正解なんです。
FFで駆動する前タイヤにだけ冬タイヤ
試しにFFで、駆動するフロントにだけ冬タイヤを履かせるとこのような感じになります。
◇は冬タイヤ、○は夏タイヤ
駆動する前タイヤに雪に噛み付く(グリップする)冬タイヤを装着したことにより、雪道でもスタートするこができるようになりますが、
この状態でカーブを曲がると、簡単にクルマがスピンしてしまうんですっ!!
左カーブなら、後ろタイヤが右に流れてしまって、くるっと回転します。
いともカンタンにです。
FRで駆動する後ろタイヤにだけ冬タイヤ
FRで、駆動するリアにだけ冬タイヤを履かせるとこのように。
同じく、走り出すことが可能なんですが・・・、
この状態でカーブを曲がろうとハンドルを切っても、
曲がることができず直進していきます。(恐ろしい)。
なぜスピンしたり、曲がらないのか?
理由は簡単で、遠心力に逆らうことが出来ないためです。
クルマが曲がろうとすると遠心力が働きます。外側に引っ張られるアレです。
水の入ったバケツを肩を支点としてグルグル回しても遠心力で水は落ちてきませんよね。
水が遠心力によって外側に引っ張られているからです。
さて、タイヤに話を戻しましょう。
夏タイヤのゴムは地面(アスファルト)に噛みつきます。
遠心力に抵抗します。
よって、ハンドルを切って曲がっているときでも
外側の遠心力に対抗することが可能で、
結果、曲がることができているんです。
冬タイヤは、雪に噛み付くことが可能です。
そのため、
雪道でも遠心力に反発して曲がっていくことができているのです。
しかし、
夏タイヤの場合、雪に噛みつけません。
摩擦抵抗が低すぎるため遠心力に抵抗することができません。
四輪のうち、二輪しか装着していない場合、
FFの場合は、後ろの夏タイヤが雪に噛み付けず、
遠心力の方向に成す術なく引っ張られて、スピン。
FRの場合は、前の夏タイヤが雪に噛み付けず、
ハンドルを切っても直進している遠心力に対抗できず引っ張られてしまい曲がることができないのです。
正解は四輪すべてに装着
冬タイヤは、2WD/4WD駆動方式に関係なく「4輪すべて」に履かせましょう。
タイヤのローテーション
タイヤは磨り減ります。
前タイヤは左右に動くので外側が余計に磨り減ります。
そして駆動しているタイヤが余計に磨り減ります。
タイヤのローテーションとは前後に入れ替えて減り具合を均等にしてタイヤの性能を均等にするための安全処置のことです。
駆動方式によって入れ替える場所が異なります。ダッシュボード内に入っている車の取り扱い説明書のタイヤ交換欄をご覧ください。図付きで説明がありますよ♪
バランス取りについて
独楽(こま)やベーゴマ。画鋲ゴマでも何でも良いのですが、
軸に対して左右の重量が均等であればあるほど安定して長時間クルクルと回りますよね。
それはタイヤとホイールにも同じことが言えまして、
軽自動車を含む一般の自動車のタイヤとホイールはバランスが悪いのです。
体感するほどボディが揺らぐのはすぐにバランスを取って正常な状態に戻す必要がありますが、問題は体感できない状態。
一見、綺麗に回っているように思えますがミクロな世界から見るとイビツに回っています。
基本的に、自分でタイヤ交換を行う前にタイヤをバランス取りの機械で調べてもらうことをオススメします。
バランス取りとは、専用の機器にタイヤを履かせたホイールを接地して回してどこがバランスが悪いのかをチェックします。
綺麗に安定して回るように重量が足りない箇所にウェイト(板状の重り)をホイールの内側に・・・、
ペタペタと貼り調整します。
バランスが良くなると乗り心地も良くなる他、
タイヤも高性能な状態で均等に綺麗に削れていきます。
ディーラーやカー用品店でタイヤ交換をする場合は一緒にバランスも取ってもらいましょう。
オートバックスだと4本で4,000円。
ディーラーだと4本で2,000円~4,000円前後。
電話で確認してみるのが良いですね。
F1と同じ駆動方式
駆動方式にはもう一種類ありまして、MR(エムアール)というものがあります。
2WDの一種ですがエンジンの位置が、前後の中心にあるんです。
後輪が駆動します。
MRのMは、真ん中という意味の「ミッド」のMです。
で、駆動が後ろなので「リアドライブ」のRです。
よってMR。ミッドシップレイアウトとも言います。
クルマのバランスに関して言えば、部品の中で一番重量があるエンジンが車体の中心に来るのはとても良いこと。前後の偏りが無いので理想系です。
右手に5キロのオモリを持って走るのと、
左右の手に2.5キロのオモリを思って走るのではどちらが楽か。
左右均等ですよね。
さらに、ブレーキを掛けた際や、コーナーを曲がる際もフロントエンジンに比べて車体が非常に安定しているところもメリットです。
正に理想系。
ちなみにスポーツカーの頂点であるF1はミッドシップだったりします。
え?運動性能が良いなら、なぜ一般のクルマもMRにしないの?
良い質問です。
クルマの真ん中にエンジンが来てしまうと車内は狭くなるのは容易に想像が付くと思います。
さらに、車内にエンジンがあるのでうるさいんですよね・・・。
クルマは売れないと商売にならないですし、皆が皆スポーツ好きとうワケではありません。
運動性能よりも、車内空間を広く採りたいのです。
よって大衆車は軒並みエンジンはフロントに追いやられています。
日本のスポーツカーもほとんどがフロントエンジンすが、トータルバランスや4WDシステムで速く走ることは可能です。
※ホンダのZ・ビート・S660・NSX、トヨタの初代エスティマ・MR2・MR-SについてはMRを採用しています。
ただし、自動車レースの本場であるヨーロッパの高級スポーツカーに関して言えば軒並みMRですね。
¥2,000
センチュリーのジャッキハンドル
一般的な純正のジャッキハンドルはこんな感じですが、グラグラして回し辛いのが難点。
一本タイプのハンドルは片手でしか回せません。
その点、両手持ちのジャッキハンドルはスルスルと回せて上昇・下降でき時短可能です。とても簡単。
ちなみにこのハンドルはトヨタセンチュリーやクラウンの純正部品のため品質は折り紙付き。
Amazonで購入可能。純正ジャッキを限りなくラクラクに回せるハンドルなので手動派には特にオススメしたいです。
※小さい油圧ジャッキは?
メルテックなど中華生産の小さいオイル油圧ジャッキは購入直後は使えるのに1年後に使おうとしたらオイル漏れ → 保証切れ → 1万円したけど捨てる というケースが目立ちます。
大型車を持ち上げようとして油圧モレを起こしているケースもあれば、軽自動車900kg未満で発生しているケースも。
小型油圧ジャッキは純正の機械式ジャッキと比較して何度もクルクル回して上げ下げをすることはなく下げるのも一瞬で楽々のためとても時間短縮になるのですが、お世辞にも問題無く利用できているとは言えません。
よって、純正のパンダジャッキを簡単に利用できる両手ハンドルを紹介させていただきました。安いですし。
¥980
純正ジャッキを電動化
純正のパンダジャッキは金具を用いて手で回すため疲れます。
このジャッキヘルパーという六角ナット21mm金具を
純正ジャッキに取り付けて、
21mmソケットを電動インパクトレンチに取り付けたら差し込んで回すだけ、というアイデア商品。
ジャッキの上げ下げは面倒という人にピッタリの時短アイテム。
¥4,980
AC100Vコンセントのインパクトレンチ
1万円以下のAC100Vコンセントで扱うタイプでは一番ちゃんとしているインパクトレンチ(350W)
タイヤ交換に最適な「 19mm/21mmソケット 」が付属品として付いてきます。
定格350Wで250N・mですが、どうやら200N・m程度の実力らしい。でも上記で紹介したパンダジャッキ六角ナットを使ってジャッキのアップダウンは簡単にできます。
※ パンダジャッキ六角ナットとインパクトがセットになったEM-244という商品があるのですが、軽自動車も上がらないという不具合情報があるのでインパクトは別に揃えたほうが良いかと。で、このFT-50Pを紹介しました。
¥2,500
10M 延長コードリール
家の中から電源コードを引っ張ってくることが可能です。10メーター。
収納を考えたコードリール付きの延長コード。
¥3,800
適切なチカラでナットを締める、トルクレンチ
自動車のネジやナットはどのくらいのチカラで締めるか規定の数値が決まっています。
規定の数値で確実に締めることができるのがトルクレンチという工具です。
ソケット5個付き。
ソケットサイズは14mm・17mm・19mm・21mm薄口ロング・24mm。
¥15,800
安心の日本製、電動空気入れ
電動工具の世界的メーカー、日本のマキタ。そのマキタが作る電動の空気入れです。
バッテリと、充電器と、ケースのセットがMP100DSHになります。
- 空気入れ本体 MP100DZ
- バッテリー BL1015
- 充電器 DC10SA
手動の空気入れポンプやシガープラグの電動空気入れは不具合多発で使えません( 大自工業メルテック・大橋産業BAL )
その点、世界に誇るメイドインジャパン総合電動工具メーカーマキタの電動空気入れは品質が違います。
確かに価格は高いのですがマキタブランドの故障率の低さで何年間でも確実に空気を入れることができることを考えるとお買い得です。
バッテリーの持ちですが、タイヤの空気が全く入っていない状態から2本分充填できます。よって元から空気がある程度入っている夏タイヤ←→冬タイヤ交換時の注入であればバッテリー切れの心配はありません。
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