北海道の札幌から、苫小牧の横、虎杖浜(こじょうはま)の温泉に向かっている途中、支笏湖の横でソニカのオルタネーターが故障。
ロードサービスでレッカーと共にレンタカーも手配。
宛がわれたのが、トヨタのコンパクトカー・3代目パッソでした。
オルタネーター故障、前兆はあった
2019.11.24(日)気温 16℃
札幌から苫小牧に抜ける山道を走行、支笏湖に差し掛かったところでメーターのバッテリーランプ・シートベルトランプ・ABSランプが点灯していることに気づく。
支笏湖の観光ホテルなどがある大きい駐車場横で停車。
メータの針がひょいひょい動き、ナビが消え、エアコンが切れ、エンスト。再始動はできず。
あいおいのロードサービスに電話。
15万円まで無料とのことで、無事支笏湖から札幌北の自宅まで帰ってくることに成功。
あいおいやソニーはレッカーの際、レッカー車に同乗が可能です。2人まで。
他の保険は同乗を認めてません。注意してください。
オルタネーターの調子が悪いのかな?という前兆はあった。
メーターのインフォメーションディスプレイが停車アイドリング時に薄っすらチカチカしていたり、
パナソニック・カオスバッテリーのチェッカーランプが一つ消えていたり。
で、当日友人を迎えに行くときにリモコンエンジンスターターでエンジン始動、乗り込む際にエンジンルームから異音がしていた。
で、走行中になんか焦げ臭いニオイもあった。
みなさん、シガープラグに差し込む電圧計を常設しましょう。
オルタネーターは電気を作る発電部品。
クルマはエンジンとガソリンで動くことは誰でも知っていることですが、
常時オルタネーターで発電していないとエンジンは動き続けることができないことはあまり知られていません。
エンジンが動き続けるには、
- ガソリン(燃料)
- オルタネーター(電気)
この2つが必要。
で、オルタネーターが弱ってくると電圧が下がるらしい。
電圧計があればその異常に気付くことが可能です。
異常に気づいたらバッテリーの電力が空っぽになる前にリビルト品(整備済み中古)のオルタネーター(5,000円~15,000円&工賃は15,000円くらいが相場)を用意して早々に交換してしまいましょう。
8万キロ以上の走行距離があるクルマにお乗りになっている場合は、悪いことは言いません。電圧計をシガープラグに刺してクルマを走らせる前に、クルマから降りる前に確認するクセをつけましょう。(通常は13ボルト前後みたいです。それが異常になると12・11・10・9と下がります。)
ちなみに新品のオルタネーターは軽でも50,000円くらいしますので、1年保証が付いていて検査もしっかりしているARDのリビルトオルタネーターをお勧めします。私は今回そこに発注しました。
3代目パッソ
で、故障の翌日にあいおいが手配したトヨタレンタカーより代車としてパッソが送り込まれました。
ちなみに15日間無料。
パッソのスペック
最近の、1,000ccのコンパクトカーの試乗経験は
ノンターボ+CVTのパッソはどうなのか・・・。
車名 | 3代目トヨタ・パッソ |
---|---|
グレード | X(エックス) |
排気量 | 1,000cc |
変速機 | CVT |
過給器 | なし |
駆動方式 | 4WD |
馬力 | 69ps / 6000 |
トルク | 9.4kgm / 4400 |
横幅 | 166cm |
高さ | 152cm |
重量 | 960kg |
燃費街乗り | WLTC 15.7km |
燃費高速 | WLTC 20.5km |
現・走行距離 | 約 55,000km |
パッソのエクステリア
見た目の美しさというのは皆無・・・。デザインについては特にこだわっていないのかしら。
このグレードはX(エックス)ですが、上位グレードだと顔つきがガラリと変わるのでXグレードは本当に安く購入したい人や法人向け。
パッソのキーレスシステムはほとんどの車で採用されているように
キーを持った状態でドアハンドルボタンを押すと施錠、そして開錠。ちょっと面倒くさいかな、と感じました。
※ 私の乗っているソニカのキーレスの仕組みは大変珍しく
キーを持った状態で離れると施錠、
キーを持った状態で近づくと開錠します。ボタンを押す必要が無いのです。
運転席に座った感じは、さすがに軽自動車のソニカやタントと比較すると分厚くて肌に密着したときに良いなと思う反面、
座面が柔らかすぎると思った。腰痛の人はダメかと。ソリオやソリオバンデッドも同じ傾向。
また、172cmの私が座ると座面の長さが足りないことがハッキリ分かります。膝が浮くとかのレベルじゃない。この点から男性よりも女性向けに開発されたクルマだと判断できます。
一応シートリフター付き。背の低い方は上に向かって上昇させましょう。
ヘッドレストは一時期どのメーカーもムチウチ対策のためか必要以上に前方に傾けた仕様で不快以外の何物でもなかったクルマが非常に多かったですが、
この3代目パッソに限ってはそのようなことはありませんでした。
私は172cmですが、通常の座面の高さで運転席に座ると頭のスペースは拳1個とちょっと。
見た目は広そうに見えて、意外と頭上のスペースはありません。
後席については、空間としては広いです。が、実際に乗り込むと膝は浮くし、背もたれは平面なのでフィットせず、座面は柔らかい。
長距離ドライブはちょっとしたくないかも・・・。
バックドアを開いて、
荷室はこのような感じ。
軽のタント・ekスペース・デイズルークス・スペーシアカスタムなどよりも流石に少しだけ広いです。が、広大では・・・。
メーター表示は必要最低限。タコメーター(エンジン回転計)はありません。
ただ、夜にヘッドライトを点灯させるとメーターが光るわけですが、針が必要以上に光って少し眩しかった。設定で減光できるのかしら??
シフトゲートは、
P
R
N
D
S
B
というポジション。
各シフトの、インフォメーションパネルの表示は以下の通り。
パーキング
リバース
ニュートラル
ドライブ
エスってなんだろう??
BってブレーキのBかしら??
シフトレバー横には液晶操作ダイヤル&ボタン。ダイヤルを左右に回すと設定温度を変更できます。
デザイン的には安い・・・。いろんな車種に共通部品として使い倒される。
で、最悪なのがエアコンのブロアモーター?なのかファンモーター。
回り続けている間、高周波がずっと鳴り響く。
全然ダメ。イライラする。
転席側のみにシートヒーターが装備。ON/OFFの切り替えのみ。すごい熱くなるので途中で切った。
左側にはシガーソケット。
天井には後席のシートベルト装着マーク。
電子制御デバイスなど。
衝突しそうになったら自動ブレーキ、アイドリングストップ、横滑り制御&トラクションコントロール、ヘッドライト光軸調整
デフロスター(デフォッガー解結)
テスト走行していたら、車線逸脱警報や前方横に注意警報が鳴りました。
収納式のドリンクフォルダー。助手席&運転席。
ドア。可もなく不可もなく。
ウィンドウ開閉ボタン。
タイヤ。
※ ブリジストンのスタッドレス冬タイヤ「VRX」は私のソニカも使用しています。
パッソのタイヤのサイズは、165/65R14
よってタイヤの厚みは、約 11cm 乗り心地は柔らかそう。
パッソのエンジンルーム
ボンネット裏の性能表示。
1.5万kmまでオイルが持つらしいですが、あやしい。
冷却水は7年または16万km
プラグに至っては無交換でいけると思う。
パッソを試乗した感想
試乗スタート。
まず、ハンドルが軽いのに驚く。小学生でもスイスイかと。
車重は960kg、ソニカは820kg。なのにソニカよりもめちゃくちゃ軽い。
よって駐車場での切り替えしは本当に信じられないくらい楽で気持ち良かった。
ただ、その軽さは全車速で同じ。50km/hまでスイスイで逆に怖い。
流石にそれ以上の速度を出した場合はタイヤのジャイロ回転減少によってハンドルはいくらか重く感じるが、可変ステアリングではないので軽いまま。
そのため直進安定性も「うーん」という感じ。遠出しない、高速に乗らないならパッソは良いと思う。
で、ボディ剛性と乗り心地。
おそらく上側のボディはそれなりに硬いとは思うのですが、
シャーシ + サスペンション + ボディの三位一体がまぁ、ダメ。
道路の継ぎ目、マンホールなどにタイヤが乗ると、直接的にガツンとは来ませんが、一つ壁の向こうなんですが角の立ったゴツンという突き上げを感じてしまう。時速30km/hだとしても。
タイヤは先ほども示した通り、厚みは11センチ。しかも柔らかいスタッドレスタイヤ。それなのにあの突き上げは無いと思う。厚みがさらに小さい夏タイヤだとゾッとする。
そのくせ直線を走行していても、コーナーを曲がっていても感じるフワフワ感。
しかしロールはそれほどではなく意外と抑えられてます。(90年代の軽自動車ミツビシ・ミニカに代車として乗った際、走行中にハンドルを左右に連続して切ると大地震が発生してグニャングニャン。それに比べればしっかり押さえられているほう。)
ただ、サスペンション・ダンパーの性能が悪いのか、取り付け剛性が低いのか。
はっきり言ってママのお買い物カー・お子さんの送迎専用車。時速50km/h以下専用車。
遠出は無理。助手席や後席は突き上げ感で疲れ、運転席のお父さんはプラスして質の悪いドライビングにより神経を消耗。
ただ、2019.11.28に雪が積もったので雪上を走行してみると、フワフワ感が程よく雪上のでこぼこをいなしている感じがあり冬道の評価は良いですし、ツルツルの信号手前からのスタートも四駆ということもさることながらトラクションコントロールシステムが程よく効いてスムーズに発進することが可能です。(FFのソニカに乗っているので本当に感動した)
ただ、マンホールのくぼみなどの突き上げ感は冬道でもそのまんまで角が立っています。うーむ・・・。
また、風切り音がヒドイ。
こんなにゴヒューゴヒュー言うクルマは生まれて初めて。
フロントAピラーについては、やはり太いかなと。見切りは悪いかなと。でも衝突安全基準を考えるとどうしようもない。慣れるしかありません。
腰高感は確かにありますし、天井の重み感は確かにあります。ただサスペンションをどうにかすれば解消する問題かと。
ブレーキは可もなく不可もなく。普通。
クルーズコントロール・レーダークルコンはありません。ですが軽自動車よりも排気量が大きい分、アクセルのみの速度維持は比較的狙った速度域を維持し続けることが可能。アクセルペダルの遊びが大きいというのが理由かも。
走り出しのトルク感はまぁ、普通。よってエンジン音もまぁ安いコンパクトカーならこんなものかなぁ?と許せる範囲。
ただ、せっかちな人や忙しい営業マンの人が信号ダッシュでアクセルベタ踏みした場合は別。ターボの無いやせたトルクを絞り出そうとしてエンジンはヒステリックに鳴り響く。
あと、エアコンをAUTOモードにしている場合、停車していると風量が最小まで落ちます。走り出すと落ちる前の風量まで戻ります。
1000ccエンジンクラスなら、スイフトRS-Tの静粛性・走り出しの良さ・ふらつきの無さ・ロードノイズの響きにくさが突出していると感じることができました。
というか、日本のコンパクトカーは本当に50km/h以下を想定して作られているカテゴリーなんだなと改めて世界のトヨタに乗って納得した。
世界に出しても恥ずかしくない、ドライバー本人ではなくて家族が幸せに過ごせる日本のコンパクトハッチは、
フィットハイブリッド・デミオディーゼル(マツダ2ディーゼル)かしら。スイフトRS-Tはもう少し乗り心地がソフトになれば。(ついでに現行スイフトはリアドアのドアノブが上についているので実用性で言えば0点)
特に走行性能に興味のない女性には、パッソに試乗した後にフォルクスワーゲンのポロ・ゴルフに試乗していただきたいものです。どんなに疎い女性でも「 なんかシッカリしてるね? 」と感じるはず。
メモ
フォルクスワーゲンのオートマトランスミッションはDCT(デュアルクラッチトランスミッション)。これが普通に4万キロくらいで壊れて30万から50万円の修理代が発生するという悪夢。
よって、クルマの出来は良いのに中古市場に溢れ、中古価格が安めに設定されています。
ただし、2019.8月にDCT(DSG)のリコールを発表しました。これで壊れたとしても無償で交換できます。フォルクスワーゲンのポロ・ゴルフ・パサート、SUVならティグアンなどを心配せずに購入することが可能になりました。
ちなみにポロが国産で言うフィット・デミオ・スイフトのクラスのクルマです。試乗していただければ日本のコンパクトカーを遥かに凌駕していることが分かりますよ。
↓ 2012年製のポロでも現行の日本のコンパクトカーに勝っています。それくらい欧州と日本のクルマの設計が違います。燃費だってそれほど変わりません。
で、正直パッソを買うならタントターボを買います。ただオプション付けると容易に200万円を超えちゃう。
であれば、2012年12月以降の5代目ムーヴや同じく2012年5代目ワゴンR以降の軽自動車の静粛性能・トルク性能は普通車レベル。突き上げ感もパッソほどではありません。中古車で静かな軽自動車が欲しいなら2013年以降のターボモデルを選択すればかなり満足度は高いです。