2018年6月2日に温泉を堪能した帰り道、フォルクスワーゲンディーラーに寄って
札幌モーターショーで気になっていた6代目・新型ポロを試乗することができました。
感想は、「 コンパクトにおけるヨーロッパ車の圧勝はいつまで続くのだ? 」です。
がんばれ日本!!負けっぱなしじゃねーか!!
目次でございます。
6代目ポロ・コンフォートラインを試乗
最初に6代目AW型ポロを見たのは札幌モーターショーです。
札幌モーターショーに行ってきた ← 記事です。
大型のサンルーフが装着された本国仕様のポロです。
( 日本発売ではサンルーフオプションはカットされています。なんでやねん。)
まぁ、オレンジがまぶしいこと。
2代目ティグアンを試乗した際、初めて目にして驚いた全面フル液晶のスピードメーター。
本国仕様のポロ・ハイラインであれば採用されているんですよ。
( これまた日本では見送られました。なんでだろう・・・? )
で、温泉・天ぷら蕎麦・イチゴソフトを堪能した帰り道に、かねてより気になっていた新型ポロを試乗することにしました。
毎度お馴染み、フォルクスワーゲン東苗穂店にやってきました。
さっそく若い営業スタッフの方にpoloの試乗をしたいことを伝えます。
で、こちらがお店の試乗車・ポロです。グレードは中間のコンフォートライン。
本国仕様のダッシュボード・インパネ周りはこんな感じですが、
日本販売仕様だとこんな感じ。特に大きな違いはありません。メーターくらいなものです。
( 試乗車の車内を撮り忘れたのでカタログを載せてます。申し訳ない。)
※ 日本にもフル液晶メーターが採用されました。液晶メーターにナビゲーションモードでナビを映すことが可能です。
オレンジ色だとちょっとしつこい感じがしておりましたが、ピュアホワイト( Pure White )であれば品の良さが感じられて好きです。
新型ポロの特徴は、サイドのプレスラインかな?と思います。
旧型ポロにもプレスラインはあったのですがドア下・ドア上の計2本のみでした。それがフルモデルチェンジで一気に5本。
複雑なデザインはそれだけで高級感が。
ちなみに旧6R型・5代目ポロのエクステリアはこんな感じでした。↓↓↓
個人的には丸みと直線ラインが良い感じに融合していて、5代目の方が好き(笑)テールライトの内部のデザインも気に入っています。
まぁ、新型と比べると地味感は拭えません( コラ! )
リアバンパーのデザインは2段に分かれてますね。カクカクなラインで目立ちます。アグレッシブだ。
で、ところどころにある小さい丸はセンサーです。
フロントバンパーにもセンサーが埋め込まれています。
コンフォートラインとハイラインだけにオプション設定されているセーフティーパッケージを付けると穴が付いてきます。( トレンドラインでは設定ナシ )「 前後・誤発進の抑制 」「 障害物の検知 」「 サイドミラー内にクルマが来てますよ表示マーク 」などで必要なセンサーです。
そうそう、日本メーカーのコンパクトカーに採用されている自動ブレーキシステムはレーダーセンサー&カメラの2本構えですが、ポロの自動ブレーキシステムはエンブレムの裏に隠れている高性能レーダーセンサーのみです。
コンフォートラインは、以下のようなギザギザなアルミホイールが標準装備。
ハイラインは、別デザインのアルミなんですが、コンフォートのアルミが1番カッコイイと思う。
トレンドラインは、てっちんホイールにホイールキャップです。
新型ポロの、乗り心地とスイフト比較
で、早速試乗スタート。
ちなみに、デミオXD・フィットハイブリッド・スイフトスポーツ・スイフトRSt・ノートEパワーを試乗してからの、新型ポロです。
走り出しについて
まず、走り出しの感覚・質感について。
フォルクスワーゲンで使われているミッションは普通のトルコンATではなくて、2つのクラッチが自動でギアを切ったり繋いだりするDCT (デュアルクラッチトランスミッション)。
ポロでは2009年から5代目ポロより採用していまして、乾式7速DSGを低速走行でストップ&ゴーを繰り返す環境ではミッションに負荷がかかってトラブルが出やすいという欠点が。
( 東京の渋滞など。対極にあるのは信号の少ない北海道のイナカ道でしょうか。地方で普通に乗っている人のDCTが故障したという話はあまり聞いたことがない。)
そして少なからず変速ショックがあったり無かったり。話題にはこと欠かないDCTですが、
5代目がデビューした当時に1200ccターボを試乗したときよりも、その4年後に試乗したポロブルーGTの走り出しは本当に滑らかでスムーズに繋がって気持ちが良かった。DCTの完成度が成熟されているなと感じた。
で、6代目の新型では同じように滑らかで、普通に走らせている分にはDCTのネガティブさはもう一切感じられません。
5代目に同じく、低いギアでポンポン繋がるものだからエンジンの回転音はほぼ聞こえず車内の高い静粛性に一役買っており、
さらに、1200kgの重さを微塵も感じさせない太いトルクでグイグイと軽やかに走る。TSI・DSGここに極まり。フォルクスワーゲン・マジックだ。
速度無制限のアウトバーンを安全にかつ快適に走れるポロの基本性能の高さは、法律で100km/hしか出せない・売れないから安いクルマしか作れないという日本のコンパクトカーでは絶対に実現できません。
40km/hの一般道を流していても、直進安定性の高さに舌を巻く。
ただ、瞬時の加速は苦手
普通に0km/hから60、70、80km/hと加速して、スピードをそれなりに上げていく分には 「 非の打ち所 」はまったくありません。キング・オブ・コンパクト。
ただし、アクセルベタ踏みして一気に加速したい!という状況になったときはちょっと注意。
普通のトルコンATであれば、踏んだ瞬間から加速していくのですが、フォルクスワーゲンのDCTの場合、ガツンとベタ踏みすると一時の間が発生します。加速するまでにちょっぴりタイムラグが生じます。
ドッカンターボ的なフィーリング。
まぁ、普通の優良ドライバーであれば 「 ベタ踏みフルスロットル!! 」 という状況にならないんですけどね・・・(笑)
というか、スロットル・バイ・ワイヤなので、踏んだ瞬間に踏んだ分エンジンを回すか、それとも低燃費のため緩やかにつなげるか。
踏み込む開閉度・勢いと、加速のタイミング・エンジン回転数の上昇はコンピューターでいかようにもセッティング可能です。ポロや国産車のエコモードは踏んでもスグに加速しない、または10踏み込んでも5の加速というような調整なんでしょうね。
そんな仕様ですので、峠やサーキットでタイムを削りやすく、速く走れるような性格のクルマじゃございません。ジェントルに余裕を持って軽やかに走らせるのがポロです。
どうしてもポロで走りたいんだ!という人は、普通のトレンド・コンフォート・ハイラインの3グレード兄弟ではなく、ブルーGTかGTIを選びましょう。走り専用チューンですから。
スズキのスイフトRStは1000ccターボで、正に6代目ポロと一緒なのですが、フル加速のフィーリングの楽しさはスイフトRStに軍配を上げたい。
私はマフラーの太い音はキライです。エンジンの回転数の音についても興味の「きょ」の字もありません。ただ実際両車でフル加速してみると、ポロの高回転エンジン音はヒステリックではないので静かなのですが、なんか安っぽいというかなんというか。
普通車らしいというのはスイフトRStかなぁ~?と。ただ、RStでポロに勝っているのは高回転エンジンフィーリングと、スズメの涙程度の燃費の良さくらいなもので、静粛性・乗り心地・走り出し・直進安定性・ドッシリ感・安心感・ボディ剛性などは全てポロの方が品質が上です。
乗り心地について
タイヤの厚みが薄いと、路面のデコボコが吸収されずにボディに伝わり、ドライバーに伝わるのは当たり前です。が、
それが当たり前じゃないのが、ヨーロッパ車。
そのヒミツはサスペンション。スプリングが衝撃を緩和して、縮んだスプリングを最適な速度で戻して制御するダンパー。
スプリング&ダンパー=サスペンションがしなやかに良く動いていると、タイヤの厚みは関係はなく衝撃を実に良く吸収してくれるため、クルマの乗り心地はとても良い。
乗り心地でポロに勝てる日本のコンパクトカーはありません。先日スズキの1000cc6速ATターボであるスイフトRStの走りの良さ・加速などに感動したのですが、やはり6代目新型ポロの前では霞みます。
っていうか、5代目ポロにも勝ててない。
スイフトRSt乗りました ← 記事です。
フィットHVでもそうですし、ドッシリ感で国産No.1と感じるデミオディーゼルターボ(XD)でも届かない。ノートEパワーなんて論外だ。ミラージュ?なんだそれは(笑)
日本とヨーロッパの高速道路事情が違いすぎるので、日本の高速道路の制限速度が最低でも140km/hくらいに上がらないと、日本のメーカーは真面目に開発しない。よって
日本のコンパクトカーの乗り心地向上は夢のまた夢、安いサスペンションのままですね。残念。
全車速追従型ACC レーダークルーズコントロール
2018年6月現在、0kmになるまで自動で減速して止まってくれるACCを装備している1500cc以下のコンパクトなクルマは、以下の2車種だけです。
- フォルクスワーゲン・ポロ
- ホンダ・フィットハイブリッド L ホンダセンシング
他のスイフトRSt・デミオXD・ノートEパワーは 5 ~ 10km程度までの減速は自動ブレーキなのですが、完全停止するためにはブレーキペダルを踏まなければなりません。
トヨタのアクアに至ってはACCの設定自体がありません。しかも普通のクルーズコントロールもグレードによって設定アリだったりナシだったり。
さらに標準装備ではなくオプションときたもんだ。アクアは完全に時代の波に乗り遅れています・・・。
メーカー | フォルクスワーゲン | フォルクスワーゲン | スズキ | ホンダ | マツダ | 日産 | トヨタ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
車名 | ポロ6代目 | ポロ5代目 | スイフト | フィットハイブリッド | デミオ | ノートEパワー | アクア |
グレード | コンフォートライン | コンフォートライン | RSt セーフティパッケージ | L ホンダセンシング | XDツーリング | X ブラックアロー | G |
過給器 | ターボ | ターボ | ターボ | HV | ディーゼルターボ | EV | HV |
エンジン | 直3 - 1.0 | 直4 - 1.2 | 直3 - 1.0 | 直4 - 1.5 | 直4 - 1.4 | 直列3-1.2 | 直4 - 1.5 |
ミッション | 7DCT | 7DCT | 6AT | 7DCT | 6MT/6AT | モーター駆動 | CVT |
馬力ps | 95/50-55 | 105/5000 | 102/5500 | 110/6000 | 140/5500 | 79/5400 | 74/4800 |
トルクkgm | 18/20-35 | 17/15-41 | 15/17-45 | 14/5000 | 23/25-35 | 10/36-52 | 11/36-44 |
モーター馬力 | - | - | - | 30/13-20 | - | 95/3千-1万 | 61/? |
モータートルク | - | - | - | 16/0-13 | - | 26/0-30 | 17/? |
重量 | 1,160 | 1,100 | 930 | 1,150 | 970 | 1,210 | 1,090 |
価格 | 210万 | 中古 70 ~ | 180万 | 208万 | 197万 | 209万 | 205万 |
カタログ燃費 | 19 km | 19 km | 20 km | 34 km | 26 km | 37 km | 34 km |
ポロのACC設定方法と使い方
では、ポロのアダプティブ・クルーズ・コントロールの使い方を見て行きましょう。
まず見るのは、インフォメーションディスプレイの左下の2つの表示マーク。
さらに、ステアリングスイッチの2つのボタンです。
①、電源ボタンを押して、システムをON状態にします。すると、緑色のマークが表示されます。
②、維持したい速度になったら、SETボタンを押します。ACC作動中を表すクルマ&メーターマーク、並びに設定した速度、この2つが表示されます。
この動作だけで、スグにレーダークルーズで走ることが可能です。
クルーズを一時停止したい場合は、ブレーキを踏むか、電源ボタンを1回だけ押します。すると機能が一時停止ます。
すると、ACCの作動を知らせるクルマ&メーターマークが消えます。その後、一時停止前の速度で巡航したい場合はリジュームボタンを押しましょう。
新しい速度で設定し直したいならSETボタンを。
また、RESボタンやSETボタン、-ボタン・+ボタンで速度を任意に設定することも可能です。
車間距離は5段階で設定可能です。
↓ ACCの作動速度や、自動ブレーキの作動範囲など。
車名 | ポロ6代目 | ポロ5代目 | スイフト | フィットハイブリッド | デミオ | ノートEパワー | アクア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
グレード | コンフォートライン | コンフォートライン | RSt セーフティパッケージ | L ホンダセンシング | XDツーリング | X ブラックアロー | G |
全車速ACC | ○ | - | - | ○ | - | - | 設定ナシ |
オプション11万 | 標準 | ||||||
ACC | - | 30-160km/h | 40-100km/h | - | 30-100km/h | 30-100km/h | |
オプション11万 | 標準 | オプション7万 | 標準 | ||||
自動ブレーキ 対・歩行者 | 5-65km/h | × | 15-60km/h | 5-80km/h | ? | 10-60km/h | 10-65km/h |
自動ブレーキ 対・クルマ | 5-制限なし | 5-30km/h | 5-100km/h | 5-制限なし | 4-制限なし | 10-80km/h | 10-80km/h |
車線キープ自動ハンドル | × | × | × | ○ | × | ○ | × |
前後・誤発進ブレーキ | オプション | × | ○ | ○ | ○ | オプション | オプション |
自動パーキング・システム | ○ | × | × | × | × | × | × |
カーテンエアバッグ | 標準 | 標準 | 標準 | 標準 | 標準 | オプション | オプション |
自動駐車システム・パークアシスト
2018年6月現在、ポロのアニキ分のゴルフ7にも設定されていない機能、それがPark Assist ( パークアシスト ) です。
元祖はスゥエーデンのボルボ、続いてメルセデスなどなど。
センサーが勝手に開いている駐車スペースを確認して、自動ハンドル操作をしてくれるのでドライバーはクルマの指示通りにバックギアに入れたりするだけでOK。縦列駐車も!!
利用する際は以下のボタンを押そう。
ただ、やはり高いといえば高いです。
よって、5代目ポロの2014年以降の後期型だと、程度は低いですが自動ブレーキが標準装備されており、さらに全車速追従型レーダークルーズコントロールがオプション装着されているモデルが。
中古で100万円程度で購入できます。( ただし、乾式7速DSGの性格上、ストップ&ゴーの多い環境ですとオススメしません。そんな環境の場合であればそれこそフィットハイブリッドをオススメします。 )
スイフトスポーツやポロGTIと比較する
で、6代目ポロは比較的ジェントルな味付けです。
アクセルのベタ踏みの加速は、タイムラグが発生します。
よって、「 クルマは趣味だ!アクセル踏み抜いてなんぼ 」という人には絶対的に向きません。トレンドライン・コンフォートライン・ハイライン全てダメ。
それでも、タイムラグを過ぎた後の加速はまずまずなんですが。
よって、コンパクトカーでそこそこ飛ばしたいのであれば、スイフトRStを自信を持ってオススメします。
アクセルの開閉度に対して同調して加速していきますし、1,000ccターボ+6速ATの組み合わせの出来がバツグンに良いのでその加速もなかなか気持ちが良い。
また、高回転エンジン音がうるさくなく、そして安っぽくないのも好印象。
で、さらにスピードに執着のある人。例えば、サーキットに車両を持ち込んで走っていた人や、峠を毎晩のように走っていた人など、ただ単に直線でスピード出したり、赤信号になる前に急加速してワーキャーというレベルではない人達。
そんな人たちの場合は、6代目ポロはジェントルで高品質でもリニアじゃないからダメ、スイフトRStではパワー不足トルク不足に感じるはず。
スイフトスポーツ、ポロブルーGT、ポロGTIは、そんな人でも十分満足するパフォーマンスを持っています。
この3車種を実際に乗ったことがありますが、3台ともガツンと踏んだ瞬間から、身体がシートに押し付けられる感覚を体験することが可能です。
その点で言えば、スイフトスポーツの新車価格は破格と言っても良いでしょう。ただ、ブルーGTとGTIの中古価格はさらに破格ですが(笑)
スイフトスポーツは十分過ぎる ← 記事です。
メーカー | フォルクスワーゲン | スズキ | スズキ | フォルクスワーゲン | フォルクスワーゲン |
---|---|---|---|---|---|
車名 | ポロ6代目 | スイフト | スイフト | 旧 ポロ5代目 | 旧 ポロ5代目 |
グレード | コンフォートライン | RSt Sパッケージ | スポーツ | ブルーGT | GTI |
価格 | 210万 | 180万 | 190 | 280/中古100 ~ | 294/中古90~ |
過給器 | ターボ | ターボ | ターボ | ターボ | ターボ |
エンジン | 直3 - 1.0 | 直3 - 1.0 | 直4 - 1.4 | 直4 - 1.4 | 直4 - 1.4 |
ミッション | 7DCT | 6AT | 6AT | 7DCT | 7DCT |
馬力ps | 95/50-55 | 102/5500 | 140/5500 | 150/50-60 | 179/62 |
トルクkgm | 18/20-35 | 15/17-45 | 23/25-35 | 25/15-35 | 25.5/20-45 |
重量 | 1,160 | 930 | 970 | 1,200 | 1,210 |
カタログ燃費 | 19 km | 20 km | 16 km | 21 km | 16 km |
逆に言えば、普通にジェントルに走る人であれば、100%不要。買う必要の無いクルマが上の右3つ。
よって、私はポロ6代目・コンフォートライン。ポロというクルマが無かったら、スイフトRStですね。
ブルーGTやGTIでも良いのですが(中古安いし)、マフラーの音が太いんですよね。ちょっとご近所の目が気になっちゃうので・・・。
買うとしたら5代目ポロの後期型でACCが付いているモデルを狙います。
¥6,000
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