この間、生協の本屋さんで自動車のホンダ、その生みの親である故・本田宗一郎(ほんだそういちろう)元社長の人なりや生き方、人生観を120ページにまとめた 「 本田宗一郎という生き方 」 を購入しました。
勉強苦手でも読みやすく分かりやすいので夏休みの宿題・読書感想文におすすめです。
従業員や社員を使い捨てるブラック企業が多い昨今だからこそ、従業員を愛した宗一郎の生き様を学生には特に知っていてほしい。起業しようと考えている人も必読です。(*^^*)
目次でございます。
読みやすく分かりやすい読書感想文の目次
好きな本や漫画
私、メガネちゃんは昔から漫画は大好きでして、ざっと好きな漫画を挙げるなら、
ネコ漫画の草分け的存在 「 ホワッツ・マイケル 」 、キング・オブ・4コママンガ 「 かりあげくん 」 、宇宙でドンパチしない身近な警察用ロボット 「 パトレイバー 」 、ラブコメ + 超能力 「 気まぐれオレンジロード 」
世紀末救世主伝説 「 北斗の拳 」 、りぼんの少女漫画 「 星の瞳のシルエット 」 、縫製職人漫画 「 オーダーメイド 」 、ポップの成長漫画 「 ドラゴンクエスト・ダイの大冒険 」 、メカオタクと怪力コンビ 「 逮捕しちゃうぞ 」
ビジネス漫画 「 いいひと 」 、無空波 「 修羅の門 」 、アルバフィカ&マニゴルド 「 聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 」 中国の物語 「 封神演義 」 、忘れちゃいけない 「 スラムダンク 」 などなど。今なら 「 テラフォーマー 」 でしょうか。
中でも好きなのは 「 いいひと 」
ストーリーも主人公も面白ければ、舞台である大企業・スポーツメーカーライテックスの会社や部署・仕事についてとても細かい描写でリアリティが溢れすぎる。社会人になる前の学生にはぜひ3回は読み直してもらいたいオススメ漫画です。
主人公のキタノユウジは基本ずっとヒラのサラリーマンのままです。待遇などは加味された役職にも付くんですけどほとんどヒラと変わらない扱いやポジションというところがとてもユニーク。
同じビジネス漫画として外せないのはやはり 「 課長 島耕作 」
なんですが、こちらは序盤からヒラ目線ではなく、役職目線になっており、部長→専務→常務→社長、そして現在は会長目線。よって日本のサラリーマンの80%以上を占めるヒラのサラリーマンにはちょっと面白くないというか身近ではない分リアリティに欠けるというか。でも経営陣クラスでなければ知り得ない内容なので知らないことを知ることが出来るという意味では最高に面白い。トップや経営陣の考え方について垣間見ることができるので読んで損はしないマンガです。
中学生・高校生・大学生にはぜひとも読んで、人生設計・戦略の材料として活用してもらいたい。社会を生き抜くためには正しいと思うが個人的には島は喋らなさ過ぎ&ドライでちょっと嫌いです。人間的に。
ドラえもんは言うまでもなく良いマンガ。読むと心がリセットされる気分がします。
そして 「 クニミツの政 ( まつり ) 」 は今政治家である全員に強制的に読ませるほうがいいんじゃないか?と思うほど、私腹を肥やすことに嫌悪し、市民のための政治を強く志す坂上先生の秘書、ムトウクニミツが破天荒を巻き上げながら成長して先生の市長当選までをサポートする政治マンガ。
現在の日本は老人のための政治をアピールする政治家が多い。
その理由は単純で、
投票に来るのが老人ばかりで若者や若い家族が少ない
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政治家は、票が少ない若者・若い家族向けのアピール・政策・対策はやらない。票が集まらないので。やったところで自分が落選してごはんが食べられなくなるのは明白。(国会議員の給料は年間1億円。すべて税金。衆議院475人・参議院242人、合計717人×1億円が税金から出てます。)
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票が多い老人へのアピールは当然。
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若い世代が活躍できない、子供を産めない、老いて朽ちるのを待つばかりの政治。
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そのうち、全人口の60歳以上が6、7割を超えた場合、国は機能しなくなる。
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ドラえもん、のび太の 日本滅亡
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自分の保身しか考えていない政治家というのは、人を殺めてしまっても裁きが下されない精神疾患者と同じで、責任を追及するのはムダですし、ほぼ逃げられる。
よってこの場合の原因は、若者向け政治を志す政治家を応援しない若者にあると言えます。自分で自分の首を絞めたということ。
若者よ、選挙に行こう。自分たちの子供や孫のために、自分たちの老後のために。
自動車のホンダとは?
さて、今回ホンダの元社長で創業者の本田宗一郎の本を購入しましたが、ホンダはどんな会社でしょうか?
ホンダの社歴その1
1906年(明治39年)静岡県浜松市で宗一郎誕生(0歳)
1922年(大正11年)東京の自動車修理業アート商会に就職(16歳)
1928年(昭和3年)アート商会浜松支店を独立開業(22歳)
1936年(昭和11年)アート商会を辞め、東海精機重工業(株)を設立(30歳)
1942年(昭和17年)トヨタの子会社となる(36歳)
1945年(昭和20年)終戦。トヨタに株式を売却(39歳)
宗一郎の始まりは、自動車の修理会社。最初はスパナすら持たせてもらえず辞めようかと考えていたようですが、その後認めてもらい整備工として活躍。
そして、地元の浜松に戻りのれん分けで起業しますが、修理は結局下流で将来も続いていくかはわからない。よってピストンリングの製造業に着手します。が、当時のアート商会の社員は安定志向だっため意見が合わず、結局宗一郎が辞める形になりました。
で、トヨタの子会社になるほど成長した東海ですが、終戦とともにトヨタに株を売却して、その後1年間は人間休業宣言をして仕事から離れて酒と趣味で充電します。
ホンダの社歴その2
1946年(昭和21年)本田技術研究所を創設(40歳)
1948年(昭和23年)本田技研工業株式会社を設立(42歳)
1962年(昭和37年)鈴鹿サーキットが完成(56歳)
1963年(昭和38年)ホンダ初の自動車T360発売(57歳)
1964年(昭和39年)初のF1GP参戦(58歳)
1965年(昭和40年)本田航空を設立(59歳)
1972年(昭和47年)工場部門で完全週5日制を導入(66歳)
1991年(平成3年)宗一郎死去(享年84歳)
横に宗一郎の年齢も記載しましたが、ホンダの核になる本田技術研究所と、技研工業が誕生したのは40歳に入ってからという比較的遅い時期なんです。
最初はバイクの製造から入りました。その後、57歳の時にクルマの生産がスタート。その後は日本で初めてF1GPに参戦したり、航空会社を立ち上げたり、天皇陛下との会談など活動してきましたが平成3年に肝不全が原因で逝去。
本田宗一郎語録
宗一郎が生前に残した言葉や行動。
私が勤めていた会社もそうでしたが口先だけ社員を大事にしているとするブラック企業や3流社長はこれを読んで人の心を掴むにはどうすれば良いかを参考にしてほしい。
全国、握手の旅
人間は着地点が大事と、老醜を忌み嫌らった宗一郎が社長を退いた後に行ったのが完了するまで3年をかけて全国各地のサービスファクトリーやショップ・販売店の従業員への握手とお礼の旅。
油にまみれた手を拭こうとする従業員に対して 「 いいんだよ、俺は油臭いのが大好きなんだから。 」 と握りしめる。 「 第一線でお客様から文句を言われる立場。つらいこともあるだろう。でもいまの本田があるのは君たちのおかげなんだ。 」
ホンダの看板
鈴鹿の商工会議所ビルの屋上のホンダの看板を見て 「 お気持ちは言葉に尽くせないほど嬉しいですが、あれを見ていろいろ思う人もいる。また、うちの若いのが天狗になったらとんでもないこと。企業が威張っている感じは避けたい。 」
他人の気持ちになれる人
金を出すのはオレだと相手のサービスをまじめに受けずそこに何の楽しさがあるだろうか。
謝る勇気
仕事で怒るのは仕方がない。ただ、終われば忘れる。あとは平等だ。池袋にいい店がある。オイ、飲みに行くか。
話し合い
ものさしの真ん中は、右から5寸・左から5寸ではなくて、片方から4寸・もう片方から4寸。間の2寸が真ん中でなければ話し合いはできない。
順番待ち
まだスクーター製造のみだった時代に不眠不休で全員働く時期があった。うどんの差し入れの際には必ず宗一郎は一番最後に並ぶ。社長まずはどうぞと呼ばれても動かない。
やる気
やる気を出すために何が必要か?それには平等感というか、一人ひとりが大事にされているという認識がなければならない。
息子だからといって後継者には絶対しない
息子は一人だが、従業員という息子は何千人もいる。子供だからという理由で後継者にするのは何千人もの息子への大きな裏切りではないか。
トイレの重要性
人間が入れるところと出すところをきれいにしなかったらどうして美しい製品が生まれるんだ?
携わった者の範囲
食堂のオジサンや掃除のオバサンの写真はないのか?これでは選ばれなかった人たちは不満に思うしやる気を無くすだろう。企業ではそういうことが一番怖いんだからな。選ばれし者でなければ作れないクルマだというならそんなクルマは作らなくてもいいんだ。
イエスマンはいない
コネ採用はガラクタばかりなので取らない。そして人事担当に、もし理解できる人間ばかりを採用したら君たち人事担当者以上の活躍をすることはできないだろう。側近や2代目3代目社長、多くの幹部は何度も宗一郎に食ってかかり自己主張を続けてきた。実際に宗一郎の周りにイエスマンはいなかった。
ゴルフをしないのは従業員への配慮
汗まみれで頑張っている者にとって納得のいかない遊びを、指導者はすべきでないと思った。役員にもこう言った。どうしてもやりたきゃコソコソやれよと。
読みやすく分かりやすい読書感想文のまとめ
実際にはひどい会社はあります。
週休1日、総支給16万・手取13万、ゴルフウェアで仕事をする社長、イエスマンの給料は高い、役員・役職者は会社の環境を改善する努力を忘れてしまっている、問題社員を野放しにしている。社長の息子だから次期社長候補。まぁ、某スズキ副代理店ですが。
様々な問題が普通に起こっています。
ただし、本田宗一郎に限っては口先だけの従業員を大切にアピールでは終わらずに、実際に社員を考え配慮して、そして社員も宗一郎を思っている。そんな良好な関係の会社が増えればいいなと切に願う。
まれに、社長業というのは、「 リスクを背負ってやっているんだから、★何をやっても構わない 」 という天狗のような発言や意見もありますが、★にこの言葉をねじ込みたい。
「 従業員・世間への配慮を忘れないのであれば 」 という言葉をね。