原付スクーターのタイヤは、バイク自体の重量が軽いので摩耗知らずで数年は溝を保つことができます。寿命が長いといえます。(^_^;)
しかし、減らないからずっと無交換で良いのかというとそうではありません。
タイヤが硬くなるといろいろ不都合が発生します。およその交換時期とオススメタイヤを以下でご紹介。(*^^*)
目次でございます。
原付スクーターのタイヤの寿命、交換時期とおすすめタイヤの目次
原付50ccスマートディオの標準タイヤ
2003年に神奈川県のレッドバロン川崎幸店で購入した2001年式の50cc原付スクーター、ホンダ・スマートディオ。
タイヤサイズは前輪・後輪共に、90/90-10 50Jとなっています。
標準タイヤは親日の台湾のタイヤメーカーでアメリカでもそこそこ人気と実績のあるKENDA ( ケンダ ) 製でした。
残念ながら私は聞いたことがなかったのですがダンロップから派生したメーカーでした。
割と珍しいセンタージグザグな溝のトレッドパターンです。
タイヤの製造年月日の読み方
タイヤにはクルマ・バイク関係なく、いつ製造されたタイヤなのかが判断できるよう、製造年月日の刻印が必ずあります。
上の写真はクルマ、軽自動車のダイハツ・ソニカ/ダンロップLE MANS 4の刻印です。
4ケタの数字の右側が西暦の下2ケタを表し、左側が第何週目かを表しています。
この場合は、2014年の第15週目(3月辺り)に製造されたタイヤであることが分かります。
リアタイヤの製造年月日と溝の残り
スマートディオのリアタイヤについては、過去に1度交換しています。
交換した年は2006年でした。
で、製造年月日の刻印を確認してみると上記の通りで、2006年の13週目(3月辺り)というのがわかります。
ということは当時としては、比較的できたてホヤホヤなタイヤを付けてもらったことになりますね。
交換後からはあまり乗らなかったため、10年経過しておりますが走行距離は4,000km程度しか走っていません。
溝は3.5mmくらいは残ってました。
フロントタイヤの製造年月日と溝の残り
フロントタイヤはリアに比べて摩耗が遅いのが特徴的。原付スクーターにいたっては全く減らないといっても過言ではないです。
側面はひどいものでヒビ割れて劣化しています。さぞやカチカチでしょう。
で、製造年月日を見てみると、2001年の9週目(2月辺り)ですって・・・。15年も経過しています・・・。そりゃヒビも入るってものです・・・。
スリップサインで溝を図ってみましたところまだ2mm残ってました。が、問答無用で要交換ですね。
硬化したタイヤで走行すると原付スクーターはどうなる?交換時期は?
エンジンのパワーがタイヤに伝わり、タイヤは摩擦力で地面を蹴って走り出すことができます。コーナーを曲がる際にもタイヤの摩擦力が遠心力に抵抗することで曲がることができます。
柔らかい状態が1番摩擦力(グリップ)を得られます。しかし、もしタイヤのゴムがカチカチになってしまったら摩擦力はどうなるのでしょか?
硬いタイヤでブレーキを掛けると制動距離が延びる
ブレーキですぐ止まれるのはブレーキパッドやキャリパーの性能でしょ?タイヤ関係ないでしょ!というのは大間違いです。
ブレーキを掛けると、タイヤの回転が抑制されますが、それはあくまで原付スクーターの範囲内での出来事です。
では範囲外ってどこ??それはタイヤと地面が触れ合っている部分です。
タイヤが柔らかい状態が1番摩擦力を得られます。
柔らかい状態だと、摩擦力 = 抵抗が大きい → 止まりやすい。
カチカチ状態だと、摩擦力 = 抵抗が小さい → いつまでも転がる。
よって、硬化したタイヤの場合ブレーキを掛けてもなかなか止まることができないのです。
ブレーキを掛けてもなかなか止まらない理由はタイヤの硬化が原因
ブレーキに異常はないのに、なかなか止まらなくなった気がする・・・。
もしあなたがそんな風に思ったのであれば、すぐにタイヤの製造年月日を確認してください。3年経過しているのであれば交換しましょう。下の方におすすめタイヤ、さらにその下のリンク一覧に交換工賃記事がありますので参考にしてください。
硬いタイヤでコーナーを曲がると遠心力に逆らえない → スリップ事故
クルマでもバイクでも走行中ハンドルを切ると、切った逆方向に遠心力が発生します。外側に引っ張られます。
実際には外側に引っ張られるのではなくて、まっすぐ走っていたチカラがそのまままっすぐ行こうとしているだけなのですが。
曲がるためには、そのまっすぐ行こうとするチカラ(遠心力)に逆らわなければなりません。バイクがコーナーで車体を傾けるのは、遠心力に抵抗して曲がるためです。
遠心力に対抗しているということは、高い摩擦が発生しているということ。
そこでタイヤの柔らかさが重要になります。
柔らかい状態だと、摩擦力 = 抵抗が大きい → 遠心力に引っ張られても踏ん張る。
カチカチ状態だと、摩擦力 = 抵抗が小さい → 遠心力に負けてタイヤがまっすぐ行こうとする → スリップ
よって、硬化したタイヤの場合コーナーで転倒しやすくなるのです。
硬いタイヤで雨の日のコーナーを曲がるのが1番キケン
路面とタイヤとの間に水がある場合、抵抗はそれだけで小さくなります。
雪国でクルマの運転をしたことがある人は分ると思いますが、抵抗が著しく小さくなるためにブレーキを踏んでも夏のように簡単に止まりません。制動距離は倍以上です。
雪のように極端ではありませんが、雨でも抵抗が小さくなります。
そんな状態でコーナーを曲がろうとすると、乾いた地面の時よりも遠心力に対して踏ん張るチカラが小さくなってしまいます。雨の日に転倒事故が多いのはこのためです。
1番柔らかくて摩擦力が高い状態でも踏ん張るチカラが小さくなるというのに、カチカチの状態だとどうなるか?火を見るよりも明らかとは正にこのこと。雨の日は強烈に危ないです。
硬いタイヤだと乗り心地がものすごく悪くなる。
路面のデコボコの衝撃を吸収したり、良い乗り心地を決めるのは通常はサスペンション・スプリングの役目です。
ただ、原付スクーターのタイヤというのは普通のオートバイ・バイクのタイヤとは異なります。
原付スクーターのタイヤは高いクッション性能を持つバイアス構造
原付スクーターのタイヤはバイアス構造というタイプのタイヤです。
バイアス構造の特徴は柔らかさであり、タイヤそのものが衝撃を積極的に吸収するクッション機能を持ち合わせた部品です。
よって経年劣化でタイヤが硬くなってしまった場合、乗り心地そのものが極端に硬くなり不快になります。
原付スクーターのタイヤ交換時期
上の項の写真のリアタイヤ。交換してから4,000kmしか走行していないためスリップサインで3ミリも溝が残っています。柔らかい正常な状態であれば乗り続けても構いません。
が、製造から10年も経っていれば間違いなく硬化しているのでキケンですし、乗り心地も劣化して当然です。
そして、もっと最悪なのがフロントタイヤ。製造から15年。今までスリップで事故らなかったのが奇跡です。そしてこのフロントタイヤの側面のあらゆるところにヒビ割れが確認できます。
勘違いしている人もいるのですが、
ひび割れた = タイヤ硬化中、ということではなく、
ひび割れた = タイヤほぼ硬化完了、です。
グリップ性能ゼロ、クッション性ゼロ。タイヤ死んでますがな。スリップ → 転倒 → 当たり前状態です。
タイヤ自体は10,000km程度は走行可能です。ですがある程度年数が経過した場合は交換するのが良いとされています。
直射日光(紫外線)を遮れる車庫などに止めている場合であれば、一般的なバイクであればタイヤは5年が限界とされていますが、原付スクーターの柔らかいバイアス構造タイヤの場合は乗り心地を考慮して3年、長くても4年で交換したいところです。
原付スクーター用おすすめタイヤ
タイヤの表面のトレッドパターンが重要になります。
原付タイヤの場合、タイヤのセンターにキレイに1本線が入っているトレッドパターン、もしくはセンター線のないパターンが直進安定性も乗り心地も良いとされています。
IRC・MB520
No.1の大傑作
アイアールシー(井上ゴム工業株式会)は、二輪車用タイヤの専門メーカーで1926年設立の老舗。クルマ用のタイヤを製造していないため、知らない人がたくさんいます(笑) スクーターのタイヤから世界のバイクレースで勝つためのタイヤを製造販売しています。
安定したグリップ、長寿命、フロント、リアどちらもOK。絶対的にハイグリップではないですが、挙動が安定していて極めて好印象。
¥2,000 2本で4,000円
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ダンロップ・RUNSCOOT D307
福山雅治のCMでおなじみのダンロップが2輪用に開発したのがランスクート。前モデルであるD306は減ってきた状態でのウェット性能に難がありましたがD307になって改善。ただ、摩耗が少し早いです。
¥2,200 2本で4,400円
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ブリジストン・HOOP-B01
世界のF1グランプリでもタイヤを提供し続けるキング・オブ・タイヤメーカー。ブリジストンとは創業者の石橋さんの英語読み、ストーン・ブリッジから命名。
このフープB01は、ウェット/ドライ性能、摩耗時の性能と、すべての性能において文句なしで1番なのですが、減りが早いのだけが玉に瑕。
ただ、3~4年を10,000kmも走行しない人にとっては一番最適なタイヤであると個人的に思います。私が買うならコレですね。
¥2,500 2本で5,000円
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原付スクーターのタイヤの寿命、交換時期とおすすめタイヤのまとめ
硬くなると滑って危険以外に、原付スクーターのタイヤは乗り心地も劣化してしまうことを忘れないでください。
原付のタイヤは溝が減っていなくても、3年、長くても4年で交換するようにしましょう。
距離を走らないユーザーであれば、摩耗が早くてももつのでブリジストンのHOOP-B01が一番良いです。
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ロック + 疾走感 + ツインボーカル
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アニメと思って侮るなかれ。なまら歌がうまい。さすが声優。そして曲自体が良くできておりアニメっぽさは微塵も感じさせずちゃんとロックしています。
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