2020年9月19日(土)
先週にバーグマン400をレンタルしたばかりですが、
今回は、NC750X-DCTで試乗ツーリング。
ちなみに、2019年モデルです。
初めての、ニーグリップ車
初めての、大型車
初めての、ツアラー車
初めての、DCT搭載車
初めての、トラクションコントロール搭載車
初めての、グリップヒーター搭載車
結果は、大満足!!
バーグマン400に乗って「 安定している 」と思っていたら、
NC750X-DCTの安定性に驚きました。
なんだろうこの安心感。
172cmですが、足つきはほぼベタ足です。
燃費は約30km/L
乗り心地も良く、疲れません。
目次でございます。
初めての大型をレンタル。NC750X-DCT
先週にバーグマン400で毎年恒例、北海道白老町カレーツーリングを行ってきました。
で、今度は大型を試してみたくなりました。
せっかく大型二輪AT限定免許を取得したのですし、
もうすぐ北海道の夏も終わってしまうので。
で、大型ATレンタル車両となると、
・ホンダのDCTモデル( ゴールドウィング・アフリカツイン・X-ADV・NC750X )
・ヤマハのYCC-Sモデル( FJR1300AS )
・ヤマハのT-MAX
となりますが、近場のレンタルショップだとNC750Xのみ。
よって、NC750Xを借りることに。
NC750X-DCTのスペックについて
スペックは以下の通りです。
トルクウェイトレシオ的なものがスバルWRXと同じというのが驚異的・・・。
どんな加速なのか楽しみです。
私自身280馬力のクルマすら運転したことがありませんから。
( ホンダのイベントで初代NSXの加速を公道で少し味わったくらい )
スペック | PCX125 | バーグマン400 | NC750X | WRX STI |
---|---|---|---|---|
重量kg | 130kg | 215kg | 231kg | 1500kg |
トルクkgfm | 1.2/8500 | 3.7/4800 | 6.9/4750 | 43/4400 |
馬力ps | 12/8500 | 31/6300 | 54/6250 | 308/6400 |
トルクウェイトレシオ | 108 | 58 | 33 | 34 |
Fタイヤ | 100/80-14 | 120/70-15 | 120/70-17 | |
Rタイヤ | 120/70-14 | 150/70-13 | 160/60-17 | |
サスペンション | ツイン | モノ | モノ | |
シート高 | 74.5cm | 75.5cm | 80cm | |
8hレンタル料 | 5,700円 | 14,100円 | 14,100円 |
ツーリングの防寒対策
今回の防寒着について。
上は、
- ヒートテック長袖
- ジャージ生地ライダース
- RSタイチレインウェアの上
( 寒くなったら、ユニクロジャケットとリストウォーマー、ネックウォーマー、革手袋 )
下は、
- ヒートテック超極暖タイツ
- リーバイスジーンズ
- ゴム長ぐつ
( 寒くなったら、RSタイチレインウェアの下、ワークマン防風パンツ、レッグウォーマー )
ジャケットと防風パンツはひもでコンパクトにしておきます。
あとは、
- メッシュグローブ
- 財布
- 給水ペットボトル
空は快晴です。ツーリング日和!!
レンタル819札幌白石店で借りる。
2018年に3代目PCX125をこの店舗でレンタルしたことがあるのですが、そのときは右側の建物が受付でした。
2020年だと、左側に変わっています。ご注意を。
駐車場の場所は変わりません。
あと、レンタルバイク返却はガソリン満タン返しですが、斜め向かいに出光のガソリンスタンドがあるので利用しましょう。
とりあえず、大型750ccに行きつくまでの歴史はこんな感じです。
① 原付50cc スマートDio( 神奈川で購入 )
↓
② 小型AT教習車 125cc アドレス
↓
③ 小型限定解除 教習車 スカイウェイブ400
↓
④ 大型教習車 スカイウェイブ650
↓
⑤ レンタル 2代目PCX125
↓
⑥ レンタル 3代目PCX125
↓
⑦ レンタル 初代N-MAX125
↓
⑧ レンタル 初代トリシティ125
↓
⑨ レンタル バーグマン400
↓
で、今ここです。
2019年式
NC750X-DCT
↓ ※ E Package ( Eパッケージ ) ではありませんでした。すみません間違いです。
オプションとして、トップケースを付けてもらいました。
私はゴム長ぐつでツーリングしており目的地で観光をする際にシューズに履き替えます。
スクーターなら余裕で収納できますがNC750Xには入りません。よってGIVIケースが取り付けられています。( オプション価格:¥1,500 )
他にスマホホルダーのオプションもあったのですが、道は覚えているのでスルー。( そもそも初めて乗るバイクでチラ見しながらの運転は事故リスクが増えちゃうので )
保険と保証
レンタル819には、
- 任意保険
- 盗難補償
- 車両補償
があります。
任意保険は、レンタル料に含まれます。( 今回は大型P-4クラス8時間で¥13,600でしたが、¥13,600円に含まれています。 )
内容:対人無制限・対物1,000万円 ( 免責5万 )
ライダー&パッセンジャーが事故で死亡するか、後遺障害になった場合にのみ、500万円。
例えば、2,000万円のモノにぶつかって壊した場合、差額の1,000万円は支払わなきゃならない。ついでに免責分の5万円も支払う。
例えば、転倒してポッキリ骨折しただけで後遺症にもならない場合、治療費はすべて自己負担。
盗難補償は、レンタル料に含まれます。
内容:時価額の50%まで
車両補償は、レンタル料に含まれません。有料です¥1,500~¥3,800、免責は1万円~10万円
NC750X-DCTの場合は¥3,500。免責は5万円
内容:免責を超える修理代を補償する。
例えば、事故を起こしてバイクの修理代が30万円だとしたら、免責分の5万円は支払わなきゃいけませんが差額の25万円は車両補償で賄われます。
例えば、事故を起こしてバイクの修理代が4万円だとしたら、実費で4万円を支払って終了。車両補償は関係なし。3,500円の補償料は無駄になる。
俺は絶対に事故らないぞっ!という自信がある方は、車両補償に入らずとも良いかと。
立ちコケした場合でも500円玉程度のキズはタッチアップペイントでごまかすだけですし、倒れてミラーやウィンカーが壊れたり折れて交換となった場合でも5万円を超える請求はそうそう無いでしょう。
ただし、マフラーガードの無いサイレンサーむき出しマフラーで豪快にガリガリ・ゴリゴリと広範囲にキズを付けた場合、たとえマフラーの機能に支障はなくとも交換となり、修理代金算出例は10万円。
また、交差点内で右折と直進でゴッツンコした場合、0-100はありえません。
高速道路よりも一般道の走行が極めて多い場合は加入した方が良いです。
NC750X-DCTの場合は、万が一の事故で何十万の請求がきた場合、3,500円+免責5万を支払うだけで差額の何十万を回避できると考えると、3,500円は安いと考えるのが普通でしょう。
ついでに、タッチアップペイントでの補修であれば別途請求されることはありません。
が、事故を起こしてバイクがすぐ使えない状態( 休車状態 )になった場合、レンタル819の営業を停止させることになり、レンタル819社に対して営業補償を支払わなければなりません。
営業補償はケースに寄りますが、5万円+αとなります。
ちなみに、車両補償では補償されませんのでご注意を。
レンタルバイクって面倒に見えますが、難しいことではありません。
要は、教習所で教えられたことを忠実に守り、安全運転を心掛けて事故リスクを減らせば良いだけです。( もらい事故だけはどうしようもありませんが・・・。ただもらい事故の場合は相手の保険が適用されますし。 )
面倒な状態になり困り果てる人は、教官の教えを守らなかった人。
快適なレンタルバイクツーリングは、安全運転で簡単に実現可能です。
今回のツーリングコース
いつもと変わり映えがありません( すみません )
札幌
↓
支笏湖
↓
苫小牧
↓
往復で約200kmといったところです。
で、支笏湖に到着しました。
コロナが影響しているのか不明ですが、行きも帰りも
札幌南区真駒内の外れ辺りが1kmくらい渋滞が発生していました。
さらに、
帰り道の支笏湖のこの部分。
渋滞です。
行きは、お行儀良く待っていたのですが40分くらいロス。
帰りは、流石に時間が厳しかったので双方のポイントをお行儀の悪い「すり抜け走行」をしてしまいました。ごめんなさい。
( ビッグスクーターと比較してスリムなNC750Xは本当に助かりました。 )
平日に休みが取れる人は、平日にツーリングすることを強くオススメします。渋滞はイライラと事故の元になりますから。
NC750Xの、足つきについて
ではまず、NC750X-DCTの足つきについて見てみましょう。
モデルのサイズは以下の通りです。
身長:172cm
体重:56kg
長ぐつ底:1.5cm
両足同時でほぼ地面に届きます。足着きは大丈夫。
ただ、
「 両方同時に地面にベッタリ足裏が付くか?」と言われるとこんな感じ。
しかしながら「 つま先立ち 」ではないので問題なし。
片足停車だと大地に根付きます。
シートは先端の方がシェイプされているので、前に腰をずらせば足が届きやすい。でもあまり大差はなかったかしら。
で、ステップはこのように可動式になります。足を下げた位置にステップが当たってしまうため。( ニーグリップバイクだと普通のことなのかな??? )
ちなみにDCTモデルなので、マニュアル車のようなシフトチェンジペダルはありません。
ただし、純正オプションでシフトチェンジペダルを付けることが可能です。
モデルによってシート高が異なる。
シート高について。
NC750の歴史を見てください。
2012年に、NC700X-DCT
2014年に、NC750X-DCT
2016年に、
- リアサスが7段プリロード付きに変更
- フロントサスにデュアルベンディングバルブを採用
- ウィンドウスクリーンを大きく、サイドカウルを小さく
2018年に、
以前あったローダウンモデルを廃止しシート高を80cmに統一。
2018年11月に全車に以下を標準装備
- グリップヒーター
- Hondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)
-------------------
今回レンタル試乗ツーリングを行ったNC750X-DCTは、2019年モデル。
シート高は80cmでした。
------------------
先月に、ホンダドリーム札幌店の店内に展示されていたNC-750Xにまたがった際、
つま先立ち状態になることが分かって「 危なくて乗れないなぁ 」と。
で、先週にレンタル819新千歳空港店で整備待ちの2019年式16,000kmのNC-750Xにまたがった際、両足ベタ着きでした。
そして今回。2019年式 2,800kmのNC-750Xにまたがった際、両足ほぼベタ着きでした。
ホンダドリーム札幌店のNC-750Xは2016年以前のシート高が低くないモデルだったのかしら???すべてはナゾに包まれる。
NC750X-DCTの、メットインスペースについて
NC750X-DCTの収納スペース
まず、オープンの仕方。カギは共通です。
①のキーシリンダーは、エンジン始動用
②のキーシリンダーは、収納オープンとガソリン給油口オープン用。
エンジン始動用のキーシリンダー。盗難防止のイモビライザーが標準装備。
で、こちらが収納・給油口のシリンダー。
左に回すと、給油口が開いて、
右に回すと、メットスペースがオープン。
で、収納がオープンする場所はシート下ではありません。
燃料タンクスペースに収納します。
タンク部分が、
パカっと開きます。
フタの裏側。
メットも入るため、奥行きは結構ありました。
ただし、
SHOEIのJ-CruiseⅡ( ジェイクルーズ2 )Lサイズは残念ながら入りませんでした。
ムリにギュッと押し込めたら、塗装が剥げました。
オーマイガー。
とは言え、
私のメットは入りませんでしたが、
これだけのモノが入りました。
- ユニクロ秋物ジャケット
- ワークマンプラスの防風パンツ
- 冬用カジュアル革手袋
- リストウォーマー
- レッグウォーマー
- ネックウォーマー
- RSタイチのレインスーツのズボン
- 500mlペットボトル2本
- 長財布
そのため、収納についてはPCXやN-MAXの容量にこそ負けますが、なかなか優秀だと思います。
よってトップケースを取り付けた場合、バーグマン400の収納スペースすら凌駕します。
気兼ねなくメットを置いて躊躇なくフタを閉められます。トップケースはありがたい。
ちなみに、給油口のオープンも見てみましょう。
パッセンジャーシートの下が開くようになっています。( ライダーシートは一切開きません )
閉じるときは、つっかえ棒の矢印の部分を上に押し上げると閉まります。
NC750X-DCTの、DCTスイッチ等について
ハンドル回りのスイッチを見てみましょう。
まずハンドル右側。
NC750X-DCTのバーエンド( グリップエンド )。セルフクルーズコントロールの際に私は利用しています。
油圧ディスクブレーキ用のブレーキフルードタンク。
キルスイッチの下にあるのが、走行モード切替スイッチ。
時速0km/hの時にNボタンを押すとギアがニュートラルに入ります。
また、走り終えてエンジンを切った際にもニュートラルに入る。
よって、エンジンを始動した直後は常にDボタンを押してギアを入れるます。そのままDモードになります( 通常のオートマ走行 )
Dモード状態で、さらにDボタンを押し込むとSモードに入ります。( オートマ走行ですが、ギアを積極的に回す高回転走行 )
Sモード状態で、さらにボタンを押し続けることでSモードのレベルが1~3で変化します。
キルスイッチの奥には、オートマ・マニュアル切り替えスイッチが付いています。
DモードまたはSモード時に押すことで、Mモードに入ります。
続いて、ハンドル左側。
クラッチレバーがありません。
スクーターのようにリアブレーキレバーもありません。
リアブレーキはフットペダル
ボタンの名称は以下の通り。
Mモード時には、シフトアップボタン・シフトダウンボタンによりギアポジションを変更することが可能です。
2018年11月からグリップヒーターが標準装備。暖かさレベルは5段階。
ほんとうに暖かくて助かりました。革手袋の環境の所をメッシュグローブで過ごせるくらい。
また、同じ時期からHondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)が標準装備されました。トラクションコントロールですね。
その効能については下部の走行レビューで説明しています。
ちなみにメーターはデジタルメーターです。
色も色々変えられるみたいですが最初からいじりませんでした。( 忘れてました )
NC750X-DCTの、足回りについて
では、NC750X-DCTの足回り・タイヤ・サスペンションなどを見ていきましょう。
ヘッドライト部分のデザインのカッコ良さは少し足りないような・・・。ただし、落ち着いて乗りたい派の私にとってはこのくらいが丁度良いかもです。
フロントサスペンション
フロントフォーク。フロントサスペンション。
デュアルベンディングバルブを採用したサスになっているそうです。
ラジエーター。
フロントタイヤ
NC750X-DCTのフロントタイヤ周辺を見てみましょう。
フロントタイヤのサイズは、120/70R17
幅:12cm
厚み:8.4cm
ABSを標準装備。
NC700Xの時代は、
フロントブレーキレバーを握ると、前も後ろもブレーキが掛かる。
フットブレーキを踏むと、後ろも前もブレーキが掛かるという仕組みのコンビブレーキでした。
原付50ccのスマートディオもこのコンビブレーキ。PCXもそうです。
コンビブレーキで育った私としては、横着が出来て大変良かったんです。つまり、右手はアクセルだけに集中できて、ブレーキは左手で行うということ。
NC750Xになった際に、コストカットによって廃止されてしまいました。
個人的には大変残念ですが、そのおかげでリアブレーキだけ掛けるとどのような挙動に繋がるのかが分かって面白かった
リアタイヤ
リアタイヤのサイズは、160/60R17
幅:16cm
厚み:9.6cm
太い=安定。太くなるのは大歓迎。
NC750X-DCT、リアサス・マフラーなど
NC750X-DCTのリアサスペンションはスクーターによく見かけるツインショックではなく、リンク式のモノショックサスペンションです。
サスペンションについては下部で説明しています。
今までスクータしか乗ってこなかったため、チェーンのあるバイクは初めて。
NC750X-DCTのリアデザイン。LEDランプ仕様。
エンジンやトランスミッション。
Dual Clutch transmission ( デュアル・クラッチ・トランスミッション )
ただここまでくると、個人では分解整備不可能レベル。自分の手でアレもやりたいコレもやりたい人には少々寂しのかしら。。。
標準マフラーなのですが、個人的にカタチがカッコ良くて好きです。派手過ぎないカラーリングもセンスあるなと。
ただ、排気音が「 ドコドコドコ 」鳴ります(苦笑)750ccではこれが普通なのかしら?
個人的に静かなアイドリングが好きです。
NC750X-DCTの、乗り心地について
NC750X-DCTの、シートについて
スクータータイプではないバイクに乗るのが初めてです。
シートの先端部分を手で押してみると、柔らかく感じる。
中央部分も柔らかさは同じ。
バックレスト部分も、
パッセンジャーシート部分も同じです。
ついでにパッセンジャー用のグリップ。握りやすかったです。
シートの快適性については、
柔らかさはあるけど厚みが足りない。
よって1時間も乗ればジワリとお尻が痛くなる感じです。
ゲルマットみたいなものをシートとお尻の間に仕込みたい気分。
バーグマン400はスクーターですが、ビッグスクーターの厚みのあるシートが如何に快適なのか思い知らされました。
NC750X-DCTの、サスペンションについて
続いて、サスペンションについて。
走行距離は、まだ2,800kmと少なかったので「 カドが取れていないからゴツンゴツンするのかしら? 」と懸念していましたが、実際に走行してみると良い方に裏切られました。
フロントサスペンションは、デュアルベンディングバルブを採用しています。
安定した減衰力特性で路面のうねりなどによる車体のふわつきを抑えるメリットがあり、ノーズダイブの抑制にも一役買っているお金が掛かったサスペンション。
マンホールのギャップを踏んでも、路上のペイント段差を踏んでもゴツン・ガツンといった直接的に不快に感じる衝撃は皆無。
PCXと比べると雲泥の差、バーグマン400と比較してもNC750X-DCTのフロントサスペンションの方が衝撃緩和性能が大きいと感じました。
リアサスペンションはバーグマン400と同じで、リンク式&モノショックサスペンションを採用しています。
モノサスの場所はこちら。
車体の真ウラに水平配置で取り付けられていたバーグマン400に対して、NC750X-DCTはタテ置き配置になっています。
よって、プリロード調節も簡単です。
アジャスターは1~7段階まで。右に回すとハード、左に回すと弱めに。写真では中間の4に設定されています。
プリロード調節工具はメットスペースにあります。
車体の下からモノサスを撮影。立っています。
その他、タイヤの径が17インチと大きいのでギャップを踏んでも伝わりづらいでしょうし、
タイヤの太さ・厚みが大きいというのもガタガタ・デコボコを踏んだ際の衝撃がソフトになることに一役買っているかと。
NC750X-DCTの、乗車姿勢について
80cmのシート高から見る視点の高さはミニバン並みです。背の高いクルマは運転が楽になりますが、バイクにも同じことが言えるんですね。
ツアラー車は視界が広がるので運転しやすくて疲れませんでした。( オフ車もそうなのかしら? )
姿勢については、お尻をバックレストに密着させた状態でハンドルの握るとわずかに背中が前方に傾斜します。
走行中に先端に移動した場合だと、余裕を持ってハンドルを握れるようになりますので、背中を90度の垂直状態にまで持ってくることが可能になります。
前傾は疲れますからこれは本当に助かりました。
教習所以外で初めて片足停車を利用しました。片足だとベッタリ地面に届きます。
両足同時でもほぼ地面に着くのですがベッタリじゃないので少し疲れます。
あと足を降ろすとステップにふくらはぎが当たっちゃう。ステップが可倒式とはいえ煩わしいので片足停車が多かった。
あと、ハンドル位置が高いツアラー車だからできるスタンディング走行。
これすごい気分が良かったです。長時間乗車が続くと立ちたくなりますから。
初めてのニーグリップ、安定感がスクーターとは異なる
今までスクータータイプのバイクしか乗ってこなかったので、
ニーグリップ車は初体験!
普段からツーリングに付き合ってくれるT氏も、宝竜オーナーで元バイク乗りの女性店主も、
「 スクーターはニーグリップできないから不安で怖い 」と言っていた理由がようやく理解できました。
またがってバイクに乗るとこんなにもバイクを安定させて走行することが可能になるんですねぇ。驚きました。
3桁の速度で走っていても不安がありません。
あと、スクーターに比べてカウルが小さいので足に風がビュンビュン当たって冷えちゃうのでは?と心配しておりましたが、ホンダのサイドカウルは、
割とでっぱっているため、
足をきちんと閉じていれば、
足・膝にそんなに風が当たらないこと、エンジンの熱で足が少し暖かいことが判明しました。
ただ、やはり太もも上部は風にさらされやすい。少し冷えちゃう。
とは言え、
ビッグスクーターやPCX・N-MAXのような125ccのようにフロントカウル回りが重厚&幅広ではありません。
フロントタイヤがどの辺を走行しているのかがハッキリわかるのはすごい良いことなのだと痛感。( 中免・大型の課題である一本橋はさぞクリアしやすいだろうと。 )
そして、タンク( メットスペース )を挟んでいるとよりコンパクト、バイクと一体化している感じがして感覚的に上手く走れている気がします。ちょこんと座るスクーターではこの感覚はムリです。ニーグリップバイクのアドバンテージ。
昔、ニーグリップ車だけどスクーターであるスズキ・ストリートマジック50に乗った際と同じ感覚でした。大変すばらしい。
ちなみに以下の状態は、帰り道の防寒装備です。
NC750X-DCTの、走行モードについて
NC750X-DCTには、マニュアルモードと、
Dモード、Sモード(LV1-LV2-LV3)があります。
またトラクションコントロールシステムも付いています。( OFF-LV1-LV2 )
そして、DCTというオートマチックトランスミッション。
NC750Xは、大型自動二輪AT限定免許しか持っていない私でも乗ることができるATニーグリップバイクです。
NC750Xは、ギアのあるマニュアル車ですが、クラッチ操作は自動制御のATでありそのトランスミッションのことを、
DCT ( ディーシーティー ) = デュアル・クラッチ・トランスミッションと呼びます。
1990年代後半のクルマのATには、
「 スポーツモード4AT 」というオートマだけど積極的に自分でギアを選んで走行できるセミオートマモードが一般的になったり、
「 Sモード 」といったサーキットコースを走るレーシングマシンのエンジンのように高回転域まで引っ張るシフトプログラムでパンチの効いた走行が可能になるスイッチが装備されました。
で、2020年のバイク。
ホンダはDCTタイプのAT車を積極的にリリースしており、
DCTバイクに様々な機能を付けています。
NC750Xの場合は3つ。
- Sモード
- マニュアルモード( セミオートマ )
- トラクションコントロール(HondaセレクタブルトルクコントロールHSTC)
NC750X-DCTの、Sモード
Nボタンを時速0km/hで押すと、ギアがニュートラルになります。
Dボタンを押すと、通常のオートマ走行となるDモード。
Nモード状態でDボタンを押すと、「 ガコン 」とギアが鳴って1速に入ります。
で、
モードスイッチの左側がDボタン兼Sボタンとなり、押すことによってDモード・Sモードが交互に切り替わります。
Sモードに入るとプログラムが積極的にギアを高回転まで引っ張りエンジンを回します。
Dモードの場合、
時速60km/hからフル加速した場合、
2秒で80km/hに到達、さらに1.5秒で100km/hに到達しますが、
Sモードの場合になると、
時速60km/hからフル加速した場合、
2秒で80km/hと変わりませんが、その後は1秒で100km/hとなります。
双方、3速を引っ張るのですが、Sモードの方が鋭く引っ張る感じです。
先週乗ったバーグマン400の加速を瞬間移動と伝えましたが、
上には上があるものだなぁ、としみじみ。
ちなみにバーグマン400は、
時速60km/hからフル加速した場合、
3秒で80km/h、さらに3秒で100km/hという加速性能でした。
軽自動車との加速を比較
ちなみに、私は今まで軽自動車しか所有したことがありません。
軽、660ccターボ車で64馬力・10kgm。
で、750ccノンターボのNC750X-DCTを乗ったらどうだったか?
体験したことのない痛快な加速。
痛快過ぎて壱伍零km/hまで!
壱伍零km/hなんてクルマでも出したことがありません(笑)
しかも、あっという間。
警察24時などの番組で白バイ隊員の取り締まりを見たことがありましたが、納得です。
絶対、逃げられません(笑)
750ccでこの加速力、
警察車両はさらにその上の1300ccですからねぇ。
スペック | NC750X | CB1300 |
---|---|---|
重量kg | 231kg | 268kg |
トルクkgfm | 6.9/4750 | 12.0/5500 |
馬力ps | 54/6250 | 110/7250 |
トルクウェイトレシオ | 33 | 22 |
Fタイヤ | 120/70-17 | 120/70-17 |
Rタイヤ | 160/60-17 | 180/55-17 |
サスペンション | モノ | モノ |
シート高 | 80cm | 78cm |
8hレンタル料 | 14,100円 | 16,700円 |
NC750X-DCTの、マニュアルモード
Mモード( マニュアルモード )は自分で好きなギアを好きなように扱うことができるモードです。
バスの運転手のような積極的に高め高めのギアを選択することによる燃費走行を試しても良いですし、
一段一段の美味しいところのみきっちり回して走っても良いですし、
エンジン音を聞きたい!ということでレッドゾーン手前まで回しても構いません。
低いギアで鬼のような加速を楽しむのも良いでしょう。
実際に使ってみると、
Mモードで引っ張って加速する方が、Dモード・Sモードよりも速度上昇が早かった。
( ※ Sモードは、LV1しか試せておりません。 )
壱伍零km/hまですぐに到達してしまった( 未体験ゾーン )
オプションのDCTチェンジペダルキットを付ければ、より玄人ライダーさんは楽しめるのかと思われます。
刺激的なMモードでしたが、
私にとっては、ツーリングでも街中でもSモードどころかDモードのフルスロットルで必要十分。( 信号待ちからのスタートダッシュなどの場面 )
私は、今回初めて大型バイクに乗って、初めてニーグリップバイクに乗るようなド素人。
峠やワインディングロードをハイスピードでひらりひらりと走行するテクニックなんてありません・・・。
よってMモードテストは直線道路でしか試していません。コーナー手前や立ち上がりでは一切使いませんでした。
少しばかり試してすぐ封印・・・。怖かったので。
( コーナーを攻めることより、スピードを出すことより、バイクやスクーターそのものに乗っている感覚やその時間が好きなのです。 )
ちなみに必要十分Dモードの、
0km/h → 100km/h に到達するまでの時間は、
たったの5秒です。十分速いかと。
NC750X-DCTの、セレクタブルトルクコントロール
Hondaセレクタブルトルクコントロールを略してHSTCと呼んでいますが、
要はトラクションコントロールのこと。3パターンから選びます。
- OFF
- レベル1
- レベル2
トラクションコントロール自体は大昔のF1で生まれた技術だったような気がします( 誤りだったらごめんなさい )
その機能の内容としては、
-----------------
エンジンの馬力/トルクを高出力化
↓
アクセルを繊細に踏み込まないとタイヤがホイルスピン
↓
スタートダッシュでロス。
↓
素早く前に進めない
↓
トラクションコントロール誕生
↓
ドライバーがアクセルを踏む
↓
センサーが出力を監視
↓
ホイルスピンしてしまうくらいアクセルを踏んだ場合、タイヤがグリップをギリギリ失わないくらいの絶妙な出力にまでセーブ
↓
ロスの無い加速を実現
--------------------
こんなところでしょうか。
あとは、
冬の凍結した信号待ちからのスタート。
4WD車だと苦でもないのですが FF / FR ( MR ) だとキュルルルルーとホイルスピンしながらなんとか走り出す光景は北海道では良く見かけますが、
トラクションコントロールがあれば駆動方式に限らずアクセル開閉度に応じて最大限のグリップを発揮して走り出すことが容易になります。
雨の場合でも役に立ちます。
今回のツーリングの帰路では、支笏湖から札幌真駒内間で雨に降られて散々でした。( 山の天気は変わりやすいのは本当なのね。)
濡れた路面でRのきつい低速コーナー。
コーナリング中に誤って大きくスロットルを開けてしまった場合、後輪がスライド( ホイルスピン )してしまい転倒するのが普通の流れですが、
トラクションコントロールが装備されている場合、
ホイルスピンの前兆をセンサーが検知 → 出力セーブ → グリップが戻る、となるはずかと。
安心安全のトラクションコントロール。
よって、素人ライダーでも750ccでロスの無い鋭い加速でスタートを切れますし、安全な走行もできちゃうという一石二鳥な機能です。
不思議に思ったのが、
0km/hからのグイっとスロットルを開けました。
ド素人ならウィリーしちゃうかウィリーして転倒のところ、
ピタっとフロントタイヤは接地したまま、鬼のような加速でそのまま壱伍零km/hです。
このトラクションシステムに、フロントタイヤの接地状況を判断するような車体の水平センサーみたいな機能も付いているのかしら?ナゾです。
NC750X-DCTの、デメリット
シートの厚みが少し足りないのでお尻が痛くなるのがNC750X-DCTのデメリット。
それと、ジェットヘルメットで乗った場合に発生するデメリットです。
これはバーグマン400の標準スクリーンでも同じでした。
ウィンドウスクリーンのおかげで腹・胸に走行風が当たりませんが、ジェットヘルメットのシールド下部に風が当たるのでうるさいです。
ただし、NC750Xのウィンドウスクリーンは見た目短めで気流が首に直撃するように見えてしまいますが、実際はスクリーンの頂点部分から5cmくらい上に気流が発生します。
よって首には当たるが上方向にズレているためバーグマン400ほどはうるさくありません。バーグマンほどスクリーンが長くないのも一因でしょう。
50~60km/hくらいのスピードしか出さない人であれば、ジェットヘルメット。
60km/hを超える、または中途半端なミドルスクリーンにより気流が首に直的するバイク・スクーターに乗っている人であればフルフェイスの購入を薦めたいです。
私自身J-CruiseⅡを購入したばかりですがちょっと迷ってます・・・。
ただ、NC750X-DCTの場合は、すっぽりスクリーンの影に隠れずとも、先端を目線の高さよりも少し高く置くだけで走行風の騒音は80%ほど低減します。
走行風と言えば、バーグマン400の場合だと風よけナックルガードが付いていないにも関わらず、フロントカウル形状のエアロダイナミクスによって拳に風が不思議と当たりませんでした。
ただし、NC750X-DCTの場合は手に風が直撃します。とりあえずナックルガードが欲しいなぁと思いました。( 帰りに雨に降られたので余計に。ただしグリップヒーターに助けられた。 )
また、DCTのギアがたまに合わないこともデメリットの1つとしてあげますがこれは頻繁に起こるようなものではありませんのでご安心を。
スピードを一気に落としたあとにゆるい加速をしている時などで、そろそろ1段上がって欲しいのに上がらず高めの回転で引っ張り続けてしまう現象が5回ほど。ただし200km走行して5回ならまったく問題ナシの許容範囲。
ついでに、変速のたび、ガコン・ガコン。これってミッションバイクだと普通に音がするのかしら?それともDCT特有?
NC750X-DCTの、実燃費は約30km/L
今回は、スタートが2,800km、ゴールが3,005km。
よって実際に走行した距離は、205km
実際に給油したガソリンの量は、6.9ℓ
205÷6.9=29.7km/L
これは脅威的な燃費の良さです。
消してエコ運転はしていません。渋滞にもハマりましたし、出せるところでは3桁の速度で巡行しています。
それなのに約30km/Lっていうのは、正直驚きました。
NC750X-DCTはパワーと燃費の良さを両立したバイクでした。
NC750X-DCTの、試乗感想のまとめ
白老で美味しいカレーを作る店。カフェ宝竜。
今回は、チョコパフェとアイスコーヒーをオーダー。
そして、味の濃い宝竜バーガーをいただきました。
帰り道では雨に打たれながらも、事故は起こさず無事にNC750X-DCTを返却できました。
苫小牧でちょっと立ち寄りたかったポイントはまた今度。
イーグルモーターサイクルの店内でバーグマン200を見つけました。
ぷっくりと大きいシート。ヘルメット2個入るらしい。
PCX125の手の届くこの安心感はすごい。街中ではやはり125ccかしら。
ニンジャ400もありました。
ハンドルの角度がすごい。
で、やはりツアラー車と比較して、ニンジャのようなレーサータイプ?は「前傾姿勢」になりますね・・・。長距離ツーリングだと背筋が疲れやすいのかしら・・・。カッコイイのですが・・・。
スクーターで一番気になっているのがこの台湾製のキムコ・G-Dink250i
カラーリングがカッコイイ。( 昔のマルボロカラーのマクラーレン・ホンダを思い出しちゃう )
ビッグスクーターなのにフラットフロアを採用しているものだから、乗り降りがしやすい。
2代目PCXで北海道ツーリング
3代目PCXのツーリングインプレッション!乗り心地は硬かった!!
N-MAX ABS ( 2017モデル ) のツーリングレビュー。意外とソフトな乗り心地。
トリシティ125で北海道ツーリング
バーグマン400で北海道ツーリング。スクリーンが珠にキズ
NC750X-DCTは最高峰のオートマバイクでした。
T-MAX560 TECH MAXのクルーズコントロールは便利。
Gold Wing tour 1800 DCTは最強の長距離ツーリングバイクでした。
レブル1100DCTはとても軽い取り回しとGW1800を凌ぐ加速が魅力。
RSタイチのレインスーツ
SHOEIのジェットヘルメット