2022年9月10日(土曜日)
大型自動二輪AT限定免許の取得者の最終目標バイクがGW1800ことホンダ・ゴールドウィング「ツアー」DCTで毎年恒例の北海道・支笏湖ツーリングに行ってきました。
ツーリングに特化したバイクを、ツアラー ( Tourer:旅行者、ツアラーバイク = ツーリングバイク )と分類するみたいですが、
Gold Wing Tourのツアー( Tour:旅行 )はTourerと同じ意味なんでしょうね。
( アドベンチャー・バイクはオフロードにも対応したツアラーバイクかしら。 )
Gold Wing Tour と Gold Wingの見た目の違いは「後席」と「パニアケース」ですが、最大の違いは「電動アジャストサスペンションシステム」です。
「走行モード」を変更するとGold Wingでは、
- エンジン出力特性
- 7速DCTのATモード変速スケジュール
- トルクコントロール
- ブレーキ特性
が変更されますが、Gold Wing Tourではさらに
- サスペンションの減衰特性
が自動セッティングされます。
また、乗車人数と荷物の量をメインモニターで設定することでも減衰特性が最適かされます。
このバイクを乗った感想は、
- 小回りが利かなくて対向車線に数回はみ出す
- 電子制御サスペンションで乗り心地が段違い
- 体感加速、60→100km/hが2.8秒
- なんとレギュラーガソリン使用
- 実燃費はリッター20km/ℓ
- シートヒーター・グリップヒーター・大型ボディ・電動スクリーンで寒さ知らず。
- 時速160km/hまで無理なくスムーズに加速して逆に怖い。
- 超ゆっくり「前進モード」「バックギア」が付いているので便利。
要は、街中での通勤や普段使いはまったく向いていないバイクなのですが、
ツーリング・北海道一周・大陸横断となると今まで乗ったATバイクの中ではピカイチです。名称に偽りなしで「ツアー」と入っているのは伊達じゃありません。
今まで乗ったATバイク
何にもまして、疲れません。
( 小回りが利かない点は疲れますけど、走行中はまったく疲れません。バイクでここまでの品質を作り上げるホンダに恐れ入りました。 )
ではレビューをご覧ください。
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1380kgの巨体、デカすぎて小回りが利かない!
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2DCT最多の7速ミッション
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3走り出しはレインモードがおすすめ
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4走り出したらエコモードがおすすめ
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5普段からレーサーレプリカを乗っている人ならツアーかスポーツモードを
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6異次元のショック吸収性能・フロントダブルウィッシュボーン
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7スバルと同じ水平対向6気筒エンジン
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81800ccでも6気筒あれば扱いやすい
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9200km走行、まったく疲れません
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10全身にほぼ風が当たらず
目次でございます。
- 1 札幌イーグルモーターサイクルでゴールドウィングツアー1800DCTをレンタル
- 2 ゴールドウィングツアーDCTのスペック比較
- 3 ゴールドウィングツアー1800DCTの足つきの確認
- 4 ゴールドウィングツアー1800DCTのLEDヘッドライト
- 5 ゴールドウィングツアー1800DCTのサスペンション
- 6 ゴールドウィングツアー1800DCTのブレーキとタイヤ。
- 7 ゴールドウィングツアー1800DCTのメットインスペース
- 8 ゴールドウィングツアー1800DCTのシート・ライディングポジションについて。
- 9 ゴールドウィングツアー1800DCTのエンジンとマフラー
- 10 ゴールドウィングツアー1800DCTのハンドルスイッチについて
- 11 ゴールドウィングツアー1800DCTのセンタースイッチについて
- 12 ゴールドウィングツアー1800DCTの電動スクリーンについて
- 13 ゴールドウィングツアー1800DCTのメーター・モニターについて
- 14 ゴールドウィングツアー1800DCTの動画と写真
- 15 ゴールドウィングツアー1800DCTのツーリングレビューと走行した感想
- 16 ゴールドウィングツアー1800DCTの実燃費
- 17 北海道の白老・カフェ宝竜でツーリングめし
- 18 ゴールドウィングツアー1800DCTの欠点・デメリット
- 19 ゴールドウィングツアー1800DCTのまとめ
札幌イーグルモーターサイクルでゴールドウィングツアー1800DCTをレンタル
今回レンタルバイクを借りたのは毎度おなじみ、札幌市白石区は12号線沿いの大きいお店
イーグルモーターサイクルです。
カワサキ プラザ札幌白石店も兼ねています。
そして、レンタル819札幌白石店も兼ねています。
クルマの無料駐車場もありますので、遠方からクルマで乗ってきてバイクを借りてツーリングということも可能です。
駐車場はお店の横にある整備工場の横です。
クルマのキーは出発前に必ずお店のスタッフに預けましょう。
ココに注意
レンタルはネットで事前予約を済ませてください。
出発前のレンタル手続き
9:10
クルマを駐車場に停めて店内へ向かう際に、看板の下にゴールドウィングツアー1800DCTを見つけました。
遠目から見ても「デカい」です(笑)
店内カウンターで、若い兄ちゃんスタッフにレンタル手続きをしていただきます。
注意事項をチェックして書類にサインを行います。
ちなみに、車検証はこんな感じです。
キズ確認と使い方
続いて、実車確認。
現時点でのバイクのキズをスタッフと一緒にチェックします。
キズチェックが終われば今度は簡単な使い方を教わります。
GW1800はボタンが本当にたくさんあるため、借りるライダーさんはYoutubeやネットで個人ブログをチェックした方がいいですね。
とりあえず以下についてレクチャーを受けました。
- ハンドルロックの解除方法
- エンジンの掛け方
- ウィンカーの操作方法
- スマートキーの扱い方
- マニュアルモード・オートマモード
- 4つの走行モードについて
- クルーズコントロール
- 電動スクリーンの操作方法
- 低速ギア(前進モード・バック走行モード)
- サイドブレーキ
- ヘッドライト操作
- パニアケース・サイドボックスの開け方締め方
その他の機能
- グリップヒーター・シートヒーター
- 電子制御サスペンションの設定
- オーディオの設定
- ディスプレイモニターと、スマホ(ナビ・インカム・音楽再生)の通信設定
お店から出発する際は、12号線沿いから
イーグルモーターサイクルの店舗前は柵で囲まれています。
出口は2か所で、
- 12号線沿い
- お店の横
のどちらかになります。
で、「お店の横」の場合だと少しだけ「急斜面」になっているので380kgで小回りが全く利かないゴールドウィングツアー1800DCTでは最悪立ちコケの可能性が(笑)
今回のツーリングコースについて
ツーリングコースは毎度おなじみのコースです。
札幌
↓
支笏湖( 撮影 )
↓
苫小牧
↓
白老( カフェ宝竜:女性オーナー元バイカー )
※ 正確には200km
11:00
支笏湖のポロピナイに到着。
今回のツーリングのお供をしていただいたのは、前の会社の他部署の係長iさんでございます。
10代でスクーターから始まり、レーサータイプのバイクで走りまくった後にオフロードバイクに目覚め、初めての草レース3時間でいきなり表彰台という強者です(笑)
で、今はオフ車とこちらのハーレー1200(90年代式)とその他複数バイクを所持しております。御年53歳。あたしゃ43歳。
この日は台風が去って3日後くらい。雲一つない快晴。
支笏湖ツーリングの道順
以下は、札幌から支笏湖までの行き方です。興味がない人はスルーしてください。
イーグルモーターサイクルから支笏湖へ行く
まず12号線を矢印の方向に走ってください。
700M直進、イエローハットの交差点を左折で「水源地通り」
南郷通りを超えて、36号線を超えたら左折します。(イエローハットから2km)
上の地図の〇ポイントを拡大したのが下の地図です。
たねいちリウマチクリニック→1車線→ローソンと公園の交差点を左折。
左折したら3kmほど道なりに走行します。(白石・藻岩通りを超えて、羊ヶ丘通りを超えて、福住・桑園通りを超える)
すると、下り坂になるので下った先の交差点を右折して森に入ります(平岸通り)
上記の右折ポイントを拡大
右折から道なりに真駒内のウラの平岸通りを走行、3kmほどで453号線にぶつかるので左折。
453号線にぶつかるので左折の図。※ 高架橋の下は潜らない
453号線を走る。芸術の森を超えてY字路で453号の支笏湖方面へ右折。
(芸術の森付近に、右手にファミマ、左手にセイコーマート。コンビニはここまで。)
支笏湖からイーグルモーターサイクルへ帰る
帰りは、453号線の高架橋を登らない。左に避けてから右折で橋を潜って平岸通りへ。
平岸通りから、水源地通りへ。
青看板の福住・桑園通り「月寒」「羊ケ丘(札幌ドーム)」を抜けて、
青看板の羊ケ丘通りを抜けて、(イオンとゴルフ練習場のみどりネット)
青看板の白石・藻岩通りを抜けたら
今度は小さな→北郷 12号という青看板が出てくるのでそれを右折。
※ちなみに白石店ではなく、石山通り沿いの札幌店にバイクを返却する場合は、
453号線の高架橋をそのまま直進して、豊平川を渡って石山通り交差点を右折で札幌店が左手に見えてきます。
ゴールドウィングツアーDCTのスペック比較
私が今までレンタルしてきたATバイクとゴールドウィングツアー1800DCTのスペックを比較してみましょう。
PCX125と比較
スペック | GW1800 | PCX125 |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 130kg |
排気量cc | 1800cc | 125cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 単気筒 |
カム | ユニカムOHC | OHC |
ギア | 7速DCT | Vベルト |
馬力ps | 126/5500 | 12/8500 |
トルクkgfm | 17/4500 | 1.2/8500 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 108 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 100/80-14 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 120/70-14 |
リアサスペンション | モノ・リンク | ツイン |
シート高 | 74.5cm | 74.5cm |
燃料タンク | 21ℓ | 8ℓ |
燃料 | レギュラー | レギュラー |
8hレンタル料 | 24,400円 | 5,700円 |
バーグマン400と比較
スペック | GW1800 | バーグマン400 |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 215kg |
排気量cc | 1800cc | 400cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 単気筒 |
カム | ユニカムOHC | OHC |
ギア | 7速DCT | Vベルト |
馬力ps | 126/5500 | 31/6300 |
トルクkgfm | 17/4500 | 3.7/4800 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 58 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 120/70-15 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 150/70-13 |
リアサスペンション | モノ・リンク | モノ・リンク |
シート高 | 74.5cm | 75.5cm |
燃料タンク | 21ℓ | 13ℓ |
燃料 | レギュラー | レギュラー |
8hレンタル料 | 24,400円 | 14,100円 |
T-MAX560と比較
スペック | GW1800 | T-MAX560 |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 220kg |
排気量cc | 1800cc | 560cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 直列2気筒 |
カム | ユニカムOHC | DOHC |
ギア | 7速DCT | Vベルト&ドライブベルト |
馬力ps | 126/5500 | 48/7500 |
トルクkgfm | 17/4500 | 5.7/5250 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 38 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 120/70-17 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 160/60-17 |
リアサスペンション | モノ・リンク | モノ・リンク |
シート高 | 74.5cm | 80cm |
燃料タンク | 21ℓ | 15ℓ |
燃料 | レギュラー | ハイオク |
8hレンタル料 | 24,400円 | 16,700円 |
NC750X DCTと比較
今のところ、GW1800とレブル1100を含めても私のNo.1のオートマ・バイクはNC750X DCTです。とりあえずロングスクリーンとグリップヒーターとナックルガードとトップケースを付ければ最高。
スペック | GW1800 | NC750X-DCT |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 231kg |
排気量cc | 1800cc | 750cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 直列2気筒 |
カム | ユニカムOHC | OHC |
ギア | 7速DCT | 6速DCT |
馬力ps | 126/5500 | 54/6250 |
トルクkgfm | 17/4500 | 6.9/4750 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 33 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 120/70-17 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 160/60-17 |
リアサスペンション | モノ・リンク | モノ・リンク |
シート高 | 74.5cm | 80cm |
燃料タンク | 21ℓ | 14ℓ |
燃料 | レギュラー | レギュラー |
8hレンタル料 | 24,400円 | 14,100円 |
レブル1100-DCTと比較
GW1800を借りた翌日にレブル1100 DCTをレンタルしました。
スペック | GW1800 | レブル1100 |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 233kg |
排気量cc | 1800cc | 1100cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 直列2気筒 |
カム | ユニカムOHC | OHC |
ギア | 7速DCT | 6速DCT |
馬力ps | 126/5500 | 87/7000 |
トルクkgfm | 17/4500 | 10/4750 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 23 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 130/70-18 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 180/65-16 |
リアサスペンション | モノ・リンク | ツイン |
シート高 | 74.5cm | 70cm |
燃料タンク | 21ℓ | 13ℓ |
燃料 | レギュラー | レギュラー |
8hレンタル料 | 24,400円 | 16,700円 |
CB1300と比較
これは排気量の穴埋めという意味でCB1300を比べてみました。
スペック | GW1800 | CB1300 |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 268kg |
排気量cc | 1800cc | 1300cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 直列4気筒 |
カム | ユニカムOHC | DOHC |
ギア | 7速DCT | 6速MT |
馬力ps | 126/5500 | 110/7250 |
トルクkgfm | 17/4500 | 12.0/5500 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 22 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 120/70-17 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 180/55-17 |
リアサスペンション | モノ・リンク | モノ・リンク |
シート高 | 74.5cm | 78cm |
燃料タンク | 21ℓ | 21ℓ |
燃料 | レギュラー | レギュラー |
8hレンタル料 | 24,400円 | 16,700円 |
軽自動車ソニカと比較
私が所有しているダイハツの軽自動車ソニカとの比較です。
クルマよりも大きい排気量のバイクって(笑)
スペック | GW1800 | ソニカ |
---|---|---|
重量kg | 383kg | 870kg |
排気量cc | 1800cc | 660cc |
気筒数 | 水平対向6気筒 | 直列3気筒 |
カム | ユニカムOHC | DOHC |
ギア | 7速DCT | CVT |
馬力ps | 126/5500 | 64/6000 |
トルクkgfm | 17/4500 | 10.5/3000 |
トルクウェイトレシオ | 22 | 82 |
Fタイヤ | 130/70-18 | 155/55R15 |
Rタイヤ | 200/55-16 | 155/55R15 |
リアサスペンション | モノ・リンク | トーションビーム |
シート高 | 74.5cm | - |
燃料タンク | 21ℓ | 34ℓ |
燃料 | レギュラー | レギュラー |
8hレンタル料 | 24,400円 | - |
ゴールドウィングツアー1800DCTの足つきの確認
まずは足つきの確認です。
ライダーは身長172cm 62kgの成人男性。
どこにでも売っている長靴を履いた状態です。
結論から言えば、足は普通に無理なく届きます。安心してください。
シート形状について
ゴールドウィングツアー1800DCTのシートはこのような形状をしています。
一人用のシート部分の全長は短めでシートバックの調節はできません。
シートバックに腰を付けている場合
走行ポジション。バックレストにお尻・腰を密着させた状態。
バックレストの位置調整はできませんが、ハンドルを普通に握った状態でもバックレストにお尻がキチンと付くのは良いですね。
シートバックに腰を付けた状態で座ったままだと、かかとのみ浮いた状態になります。つま先部分で支えることになりますが余裕がありバレリーナ状態にはなりません。
足元のアップ。
かかとが少し浮いていますが不安定さはそんなに感じませんでした。
前方から見た感じ。
シート前方に移動した場合
シート前方へ移動した場合だと、両足をかかとまで地面に着けることが可能です。
地面にビタっと足が着きます。全く問題ありません。
ゴールドウィングツアー1800DCTのLEDヘッドライト
GW1800のヘッドライトは今や当たり前のLEDです。
クルマのレジェンドのように球体レンズが複数個横並びしています。上側がロービーム、下側がハイビーム。
ゴールドウィングツアー1800DCTのサスペンション
GW1800_DCTはすこぶる乗り心地が良いです。
比喩としては「軽自動車よりも快適」だとか。(実際はそんなことはないのですけれども)
しかし、乗ってみれば「納得」であり、
「これ以上乗り心地が良いバイクなんて存在するのだろうか?」と感じずにはいられません。
実際に200kmのツーリングでしたが、お尻が痛くなることはありませんでした。
乗り心地で言えば、
GW1800>バーグマン400>TMAX>NC750>トリシティ=レブル1100
こんな感じです。(リアサスがスイングアームのリンク式かどうかが大きな分かれ道)
フロントサスペンション
GW1800のフロントサスペンションは通常バイクのようなフロントフォーク内のスプリングではありません。
フロントカウルの中を確認すると、リアサスペンションでよく見るスイングアーム・リンク式サスペンションっぽいのが縦に1個のみセットされています。
実はこれ、クルマの高級車などによく使われる「ダブルウィッシュボーン式」のサスペンションなんです。
リアサスペンションもシングルよりツイン、ツインよりもリンク式モノサスペンションの方が乗り心地が良くなるのは明らかですが、
まさかフロントサスペンションに「ダブルウィッシュボーン式」を持ってくるとはビックリです。
ちなみに、メーターの下側に
サスペンションのアッパーマウント?が二本見えますが、これが走行中に細かく常に動いて衝撃をいなしているのが良く分かります。
マンホールに落としても、道路の継ぎ目を走行してもハンドルを伝って嫌な突き上げ感が一切ありません。
多少振動を感じる程度であり、不快の「ふ」の字もありません。
今まで乗ってきたどのバイクよりも快適です。「コレ以上」は無いでしょう。
リアサスペンション
GW1800のリアサスペンションは、中大型バイクではおなじみのスイングアーム・リンク式サスペンションです。
やっぱり乗り心地がいいですねぇ。気分が良いです。
ただ、このGW1800のスイングアーム式については世界初の「ピボット軸構造」を採用しており、
普通のスイングアーム式よりも、以下の事でで乗り心地の向上を達成したとのこと。
- 結合・剛性の最適化
- 軽量化
- リンク結合部にピロボールを追加することでねじれをゼロ
電動アジャストサスペンションシステム
荷物を積んだ場合や、タンデム走行の場合は
「モニター」の設定画面からサスペンションの設定を変更することが可能です。
また、「走行モード」を変更することによって「自動的」に走行シーンに適応した走行性能・乗り心地に変化します。
350万円のバイクとなると電子制御式サスペンションも当たり前なのか・・・。
ゴールドウィングツアー1800DCTのブレーキとタイヤ。
通常のスクーターであれば以下の通りなのですが、
左レバー:前後コンビブレーキ
右レバー:フロントブレーキ
フットペダル:ペダル自体なし
ホンダのDCTタイプバイクだとこんな感じ。コンビブレーキではありません。
左レバー:レバー自体なし
右レバー:フロントブレーキ
フットペダル:リアブレーキ
しかし、GW1800 DCTではデュアル・コンバインド・ブレーキ・システムが採用されています。
左レバー:レバー自体なし
右レバー:電子制御・前後コンビブレーキ
フットペダル:リアブレーキ
さらにGW1800には、手で引くタイプの「サイドブレーキ」が搭載されています。
フロントブレーキ
フロントブレーキは、油圧ダブルディスクブレーキを採用しています。初めて見ました。
以下は左側面ですが、
右側面にもこのとおりディスクが存在しています。
またキャリパーはラジアルマウントを採用しています。
スポーツバイクは大抵ラジアルマウントですが、GW1800の場合は380kgの巨体を止めなきゃいけないため、剛性を高めるためのラジアルでしょうか。アキシャルマウントでは役不足と。
また、DCTバイクでは初?とも言える、右ブレーキレバーによる前後コンビブレーキ。
右ブレーキレバーを握るだけで、フロントブレーキとリアブレーキが同時に効きます。
フロントタイヤ
このGW1800に装着されていたタイヤは、ダンロップ製のスポーツマックス D423Fでした。
130/70R18
リアブレーキ(スクーター乗りのDCT左ブレーキレバー問題)
リアブレーキは通常の油圧ディスクブレーキになります。
DCTモデルはスクーターのように誰でも気軽に運転できるオートマバイクなのですが、
困ったことにスクーターとは明らかに異なる点があります。
それが左リアブレーキレバーが無いということ。
代わりに、ブレーキペダルがあります。
スクーターの左ブレーキは、握るだけでフロントとリアのブレーキが同時に掛かるコンビブレーキで確かな制動力を左ブレーキだけで実現できるのがお手軽ポイントなのですが、DCTモデルの場合はクラッチバイクライダーの誤操作を防ぐために左ブレーキレバーを撤去しているんです。
クラッチバイクに乗り慣れている人にとっては、左ブレーキレバーは危険であることは分かります。だってギュッと握った瞬間、クラッチが切れると思ったら急制動。これで事故にならないワケがない。
でも、せっかくの運転がラクチンなオートマバイクで、左ブレーキが無いのはスクーター乗りからしてみると「疲れるだけ」なんですよね。正直言うと迷惑な話。
- なんでリアブレーキしか利かないフットブレーキペダルを踏まなくちゃいけないの?
- とっさのブレーキで左レバーが無くパニックになる
- とっさのブレーキで右レバーを握るもスロットルも微妙にまわっちゃう
- とっさのブレーキで、フットブレーキなんて使えないよ
様々な理由で「なじめない」それがスクーター乗りのDCT左ブレーキレバー問題。
スクーター乗りは、
左手はブレーキ
右手はスロットル
なんです。
GW1800には右レバーのコンビブレーキを採用していますが、そうじゃないんです。左レバーじゃないとダメなんです。
※教習所では、ブレーキは
フロント:6または7
リ ア:4または3
で両方掛けて止まりましょうと教えています。
また、スクーターのコンビブレーキについては
「左ブレーキレバーだけではなく、同時に右レバーも使いましょう」
とアナウンスがあります。
でも、実際に「コンビブレーキ」を採用しているスクーターに乗っている人で右レバーも使っている人はまれだと思うんですよね。「気軽にお手軽」がスクーターだと思いますし。
NC750_DCTには、面白いオプションがありまして、DCTだけど左足でギアチェンジできる「疑似シフトペダル」を増設することが可能です。
もちろんGW1800_DCTにもあります。
取り付けたユーザーさんの話によると、単なるスイッチではなく、クラッチバイクのシフトフィーリングを再現しているとのこと。
コーナー手前で左足シフトダウンが可能でライディングがよりクラッチバイクに近づける一品らしいです。
であれば、
コンビブレーキを実現する「左ブレーキレバー」をオプション設定してくれないかなぁ。
特にGW1800の場合は電子制御でフロントもリアも制御している右コンビブレーキレバーを実現しているのだから、ポン付け「左ブレーキレバー」オプションは可能なはずです。
頼みますホンダさん。
もしくは250ccのDCTアドベンチャーバイクを作って装着してほしい。NC250X-DCTなんてものが発売されたら速攻で買います(笑)スクーターとまたげるバイクは本当に違うんだな、ということをNC750Xを乗って痛感しました。
リアタイヤ
ダンロップ製のスポーツマックス D423F
横幅200mmは太いですねぇ。
200/55-16
ちなみにタイヤ空気圧については左サイドボックス内に規定シールが貼られておりまして、
1名乗車時は、フロント:250kPa、リア:280kPa
2名乗車時は、フロント:250kPa、リア:280kPa
あれ?乗車人数による違いは無いのか・・・。
サイドブレーキ
車体左側にサイドブレーキレバーが搭載されています。
ブレーキを掛けたい場合は、手で引き上げます。解除する際はさらに引き上げると解除されます。
ゴールドウィングツアー1800DCTのメットインスペース
GW1800にはシート下のメットインスペースはありません。その代わりに、GW1800ツアーには巨大な収納スペースがあります。
まずリアシート後方の「専用パニアケース」は
キーレスで「ボタン」をポチっと押すだけでオープン。
SHOEIのLサイズジェットだと2つ入らず(笑)
SHOEIよりも側の小さいアライのジェットなら2つ入るのかしら?まぁ、とりあえずメット1個は確実に収納可能。
そして「左右サイドボックス」もボタン一つで開けられます。便利だなぁ。
サイドケースの積載重量上限は9kgまで。パニアケースの重量上限はすみません写真撮り忘れてました。
サイドケース内には純正の工具も入っております。
ギッシリです(笑)
ヘルメットホルダー、あります。
ちなみに、これも写真を撮り忘れたのですが
左サイドボックス内の天井の小さなレバーを操作すると、ヘルメットホルダーがボディ横に生えてきます。
気になる人はホンダドリームで確認してみてください。
ゴールドウィングツアー1800DCTのシート・ライディングポジションについて。
GW1800のライディングポジションは172cmだとジャストサイズかと思います。
ただ、下ろした足の角度が原因でNC750よりもフットペダルが踏みにくいように感じました。
シートは本当に座り心地が良い。
冗談なしに、2時間でも3時間でも座り続けられるシートです。普通のイスとしても完璧かと。
硬いシートの場合は別途「ゲルマット」や専用座布団をプラスしないと長距離は乗ってられないバイクがありますが、
これは本当に何も必要としないシートです。(出来の良いサスペンションの効果もあるとは思いますが)
ちゃんとステップバーに両足を乗っけた状態だと、ヒザの角度が90度よりも余裕がある状態が絶妙で、この角度によってお尻への体重圧力の分散に役立っているかと思います。
停車時にステップバーが邪魔にならない。
また、NC750_DCTだと足を下すとステップバーが丁度ふくらはぎに当たり不快だったのですが、GW1800だと当たりません。
スネ・ふくらはぎにステップバーが干渉しません。
ニーグリップが可能
スクーターだとフットスペースを広く取る設計の都合上、通常のミッションバイクのような高い位置に燃料タンクを置くことができないため、足でタンクなどを挟み込むニーグリップができません。
しかしホンダのDCTであれば、ミッションバイクと似たようなシャーシ設計が可能で、
NC750_DCTであればメットインスペース、
GW1800DCTツアーであれば燃料タンクを設置することが可能でそれぞれニーグリップを可能としています。
GW1800についてはその車両重量だけで十分安定しておりますが、よりバイクに密着することによりライディング中の安定度が高まります。
フットブレーキは少し掛けづらいか
右足のステップバーとフットブレーキペダル。
自然に足を掛けることができる角度で疲れ知らずなのですが、
NC750と比較するとGW1800は角度が緩やかなため、フットブレーキを踏む際にいささかチカラが入れづらいように感じました。
NC750の方が自然にチカラを入れやすく踏み込める分フットブレーキが扱いやすかったかなと。
リアシートはお殿様気分。
実際にタンデムシートに乗って走行することは叶わなかったのですが、
停車状態で座ってみても背もたれやアームレスト部の剛性が高いのは分かります。
グリップもつかみやすい。
リアスピーカーが両脇に装備されています。
フロントスピーカーはメーター下の両脇に。
タンデム用のステップは折り畳み式で、
バー形状ではなくフロア形状でとても足が載せやすいです。
ただ、どのバイクも同じですが後席者がタンデムステップに足を置いていると、ライダーさんが停車した時に足がぶつかっちゃう。
後席の人は停車する直前に足を避けてあげましょう。
後席にはシートヒーターが標準装備。左側にあるヒーターダイヤルで温かさを調節してください。
ゴールドウィングツアー1800DCTのエンジンとマフラー
私が所有している軽自動車は660ccなのですが、その約3倍の1800ccです(笑)
そして、ただの1800ccエンジンではなく、
クルマではスバルとポルシェくらいしか採用していない「水平対向エンジン」で「6気筒」です(笑)
なんて贅沢なエンジンなのでしょうか。
水平対向6気筒1800ccエンジン
友人のお父さんが70歳で購入しだしたYAMAHA MT-01の総排気量1600cc(V型2気筒1600ccエンジン)もすごいなぁと思いましたが、
ボディからはみ出るこの水平対向6気筒1800ccエンジンは嫌でも存在を認識してしまいます。アイデンティティとも言えるべき存在。
一般的に、気筒数が増えれば増えるほど振動が少なくパワーも感じる快適なエンジン。「偶数」ならより振動を感じない。
バイクなら、単気筒・2気筒・4気筒が一般的?
クルマだと3気筒(主に軽自動車)・4気筒・6気筒が一般的かしら。
また、エンジンには3種類ありますが、
- 直列
- V型
- 水平対向
「水平対向エンジン」のメリットは、気筒数が偶数ならピストン同士が左右で同一軸で動くため、ピストン運動の振動が打ち消し合い振動がより伝わりづらい。
身体で感じる高級感を出すならまさに「コレ以上」のバイクのエンジンはありません。水平対向エンジンは採用されるべく採用されたと言いますか。
エンジン自体からの騒音も静かなものだなぁと感心しました。
確かに125ccのPCXの低フリクションエンジン「esp」に比べるとうるさいので
深夜の住宅地では気を使ってしまいますが、ホンダの水平対向6気筒も環境に気を使っていますね。
エキゾーストマニホールドとマフラーの関係
エンジンを掛けるとマフラーより太い排気音が聴こえますが「ボッボッボッ」という一昔前のスバル水平対向エンジンによくある「ボクサーサウンド」ではありません。
エンジンからマフラーをつなぐエキゾーストマニホールド。6気筒なので左右3本づつ計6本生えています。
マフラーはパッと見では左右1本づつ計2本に見えますが、
出口をよく見てみると左右2本づつ計4本なんですよね。何なんだろう???排ガス対策か何かかしら??
あ、エンジンとマフラーパイプの外側には、転倒の際のキズ防止と、倒れても起こしやすいようにエンジンガードが付いています。
実際に倒しても45度を保っているらしく起こしやすいとのことです。
ハイオクではなくレギュラーガソリン
GW1800の給油口はシートの前方にあります。
ボディ右側の小物入れをプッシュして開きますと、
上部に「給油マーク」の描かれたスイッチがあるので押します(押すのか引くのか忘却しました)
給油口のフタが開きますので、
あとはキャップを外して給油です。
燃料はハイオクではなく「レギュラーガソリン」になります。経済的です。
燃料タンクは21ℓです。
ゴールドウィングツアー1800DCTのハンドルスイッチについて
NC750_DCTと違う点は以下の通り。
- クルーズコントロールスイッチがある
- 低速前進&バックスイッチがある
- モニター設定スイッチがある
- Sモードスイッチが無い
- トルクレベルスイッチが無い
右ハンドルスイッチ
右ハンドルのスイッチは上から、
- キルスイッチ
- ニュートラルギア選択スイッチ
- マニュアル/オートマ切替スイッチ
- 1速ギアスイッチ(ドライブ:Dレンジ)
- ハザードスイッチ
- クルーズコントロールON/OFFスイッチ
- 速度メモリー復帰スイッチ&速度上昇設定
- 速度セットスイッチ&速度減少設定
上部ウラにはモードスイッチがあり4つの走行モードを選択可能。
- ツアーモード(通常走行)
- スポーツモード(積極的に低いギア)
- エコモード(積極的に高いギア)
- レインモード(走り出しが一番ソフト)
初めて乗るなら、走り出す前に晴れていても「レインモード」をオススメします。
他の3つは、ちょっとスロットルを回すだけでもグンと前に出ちゃうので。特にスポーツモード。
ハンドルの端にはグリップエンドがあります。クルコンは装備されていますが、セルフ・クルーズコントロールが可能です。
左ハンドルスイッチ
GW1800にはメーター内に大きいモニターがあり、それを操作するために「コマンドスイッチ」が付いているのが特徴的です。
上から、
- ハンズフリーボタン
- ホームボタン
- コマンドボタン(モニター操作ボタン)
- クラクション
- 戻るボタン
- ウィンカースイッチ
- スピーカーOFFスイッチ(ソース選択?)
- マニュアルシフト・ダウンボタン
- 低速前進&バックギアボタン
上部には、
- ボリューム調節スイッチ
- 電動スクリーン高さ調節スイッチ
ウラ側の上段には、
- ヘッドライトスイッチ
ウラ側の下段には、
- マニュアルシフト・アップボタン
先ほどブレーキ項目の際にも言いましたが、左レバーがありません。求む左ブレーキレバーキット
ゴールドウィングツアー1800DCTのセンタースイッチについて
スマートキーを持っている状態で、イグニッションダイヤルをACC方向に回すとモニターが起動してエンジン始動準備が整います。キルスイッチ(手前がセル)を押すとエンジンが掛かります。
エンジンが掛かっている状態で、サイドスタンドを下すとエンジンが停止します。
エンジンが停止した状態でイグニッションダイヤルを鍵マークの方向へ回すとハンドルロックが掛かります。
ダイヤル式コマンダー。
回すことでカーソル移動。押し込むことでエンター。
センターボタン。ダイヤル式コマンダーと共に使うボタンもあります。
ホーム、戻る、セレクト、インフォ、セット。インフォボタンを押したらモニターに平均燃費が表示されました(たしか)
グリップヒーターとシートヒーターが独立しているのは押しやすくていいですね。
共に5段・OFF設定が可能です。
センター次いでに、GW1800にはなんと「エアバッグ」が装備されていました。
ゴールドウィングツアー1800DCTの電動スクリーンについて
ヤマハT-MAXと同じく、スクリーンの下には整流のための穴が空いています。
スクリーン最下部では、ジェットヘルメットの泣き所に走行風が当たってうるさい。
スクリーンの高さが中間なら、風切り音も無くヘルメットのベンチレーションに風も入ります。
最上部ではヘルメットの上を風が抜けていきますが、ヘルメットのベンチレーションに風が入りません。
ハンドルのウィンドウプロテクション
GW1800では大きいウィンカーミラー自体がウィンドウプロテクション(防風ナックルバイザー)の清流効果があるため、ハンドルを握る手に当たる風を軽減してくれています。
太腿もボディカウルによりそこそこ当たりません。ここまで全身に風を受けないバイクはゴールドウィングツアー1800DCTが初めてです。
ゴールドウィングツアー1800DCTのメーター・モニターについて
メーターはおおまかに5つに分かれています。
左液晶インフォメーション。
気温・トリップメーター・タイヤの空気圧、右側に燃料メーター。
クルーズコントロールの設定速度・トリップAB・航続可能距離。
スピードメーター。クルーズコントロールONマークとSETマーク
モニター。各種設定が可能。
回転計(タコメーター)ヒルスタートやアイドリングストップのマークあり。下部はギア段数やモード状態を表示。
モード:ツアー
モード:スポーツ
モード:エコ
モード:レイン
右液晶インフォメーションには、異常ランプや水温系、グリップヒーター・シートヒーターなどの表示。
ゴールドウィングツアー1800DCTの動画と写真
身長172cm
体重62kg
購入・レンタルの参考になさってください。
デモ動画
写真
ゴールドウィングツアー1800DCTのツーリングレビューと走行した感想
乗り心地について(シート)
乗り心地で重要なのは、「シート」と「サスペンション」
「シートの柔らかさ・座り心地」は柔らか過ぎず、硬いとも感じず良い塩梅。これ以上ナシ。
GW1800と比較すると、PCXはペラペラ、T-MAXはちょっとだけ硬め、バーグマン400がスクーターとしての合格点。
これを超える座り心地の良さがGW1800と言えば少しは想像しやすいかと。
また、お尻の収まり具合が絶妙にホールドされてとても快適。
さらに、乗車中の足の下げ角も絶妙のため上半身の体重をお尻と太腿に上手く分散しているからお尻の面が痛くなることがありません。
シート一つとっても「値段による制約を前提した品質・設計」ではなく、
あくまで「快適さ疲れないための品質・設計」をされたのだろうなと感じずにはいられません。
乗り心地について(サスペンション)
続いてサスペンション。これがほんとよく出来ています。ちなみに走行距離20,000kmの車体です。
バイクではまずお目にかかることが無いフロント「二輪用ダブルウィッシュボーン式」サスペンション。
ホンダの説明では、
まさに、偽りなしです。
T-MAXのフロントサスペンションの衝撃吸収もGoodでしたし、同等・それ以上の感動をしたNC750Xのショーワ製「デュアルベンディングバルブフォーク」も上手に衝撃をいなしてくれるので「良いフロントサスは本当に良いなぁ。PCXとは月とすっぽんだな・・・。」と関心したものですが、
ダブルウィッシュボーンは別次元の感覚です。コレ以上例えようがありません。
これは大型AT免許を取得している人は一度体験していただきたいものです。バイクのフロントサスペンションのそれまでの概念が吹き飛びます。
体験しないともったいないです。人生損しています。
そしてリアサスペンションはおなじみのスイングアーム・リンク式サスペンション。(ホンダの名称はプロリンク)
改めて現在のリアサスペンションについて調べてみると、原付スクーターもスポーツバイクもアメリカンもオフロードもネイキッドも、フレームに「スイングアーム」が取り付けられており、サスペンションとタイヤを繋げてます。(原付の場合は厳密にスイングアームという部品はなく、エンジンとプーリー分が一体化していて、そのかたまりが可動するようにフレームに取り付けられています。ユニットスイングと呼ぶみたい。)
自転車で説明。
サスペンションを取り付けるための上部フレーム。
サスペンションを伸び縮みさせるため、一部を可動式に(スイングアーム)
原付に良く見るタテ1本だけのシングルサスペンション。
(1個のことをモノ、2個のことをツイン。サスペンションはスプリング(バネ)とダンパー(ショックアブソーバー)に分かれて、サスのことをショックと呼ぶ人もいる。
以下の写真のサスペンションは「シングルサスペンション」「シングルショック」と呼ぶのが一般的らしい。
(モノショックとは呼ばないらしい。モノショックとは以下で紹介する車両の中心に1本だけ設置するタイプのことみたい。)
物理的に数を増やせば乗り心地は向上するということで、左右に1本づつのツインサスペンション(ツインショック)
ただ物理的?工学的?に上記2点のようなスイングアームとフレーム上部にサスペンションを設置するよりも、スイングアームの中心とフレームを1本のサスペンションで結合するのが好ましいとのこと。
モノショックと呼ぶみたい。以下はホンダの125ccグロム。中央に1本だけですね。
こちらはホンダのCB125R。チラっと見えてますね。
モノショックの利点は、ストロークが長く取れるため柔らかいバネを入れても底つきがしにくく、揺れが収まりやすい点。つまりシングルサスペンション・ツインサスペンションよりも乗り心地が良い。
で、
スイングアームとフレームの間にワンクッション(アームプレート(リンクプレート)・コンロッド(テンションロッド))入っているタイプを「リンク式(ホンダだとプロリンク式)」と言うみたい。最も乘り心地が良い。
またはリンク式モノショックと呼ぶらしい。
↓はNC750Xのスイングアーム懸架・リンク式サスペンション。
↓はバーグマン400のスイングアーム懸架・リンク式サスペンション。
GW1800のリアサスペンションはもちろんプロリンク。
GW1800では、フレームとスイングアームを結合する際、左右にボルトをねじ込むのではなく左側だけボルトで結合、右側はピンで支持するだけという構造を採用(新ピボット軸構造)
軽量化と剛性の最適化を図っているとのこと。工学音痴なのでよくわかりませんが、とりあえずリアサスペンションも良い仕事をしておりまして、不快な突き上げは一切感じません。
フロントもリアも「ケチ」の付け所が無し。
究極の乗り心地を求めるなら、Gold Wingではなく「電子制御サスペンションシステム」を採用したGold Wing Tour を選びましょう。
※すみません。バイクに乗っている際の雰囲気が好きなためコーナーをギリギリまで攻める・エンジンをレッドゾーンまで回すと言った「レーサー的な走行」は当方まったく興味がありません。(腕もありませんし)
よって、レーサー的な視点からのサスペンションの評価はできません。ごめんなさい。
ハンドルの高さについて
個人的に気に入っているハンドルの高さはNC750Xです。ハンドルの高さというよりライディングポジションといいますか。
NC750なら走行中に立ちやすいですし(そこはさすがアドベンチャーバイクでしょうか)
GW1800は微妙にハンドルの高さが低いな、もう少し高くてもいいのになぁと走行中に感じたのですが、
寸法資料を同じスケールにした場合シートからハンドルの高さは、NC750もGW1800も双方あまり変わらないんですよねぇ。不思議です。
DCTによる走行モードと加速性能について
ミッションがDCTのホンダのATバイクでは、
ボタン一つでエンジン出力特性の変更か可能で、4つの走行モードを楽しめます。
エンジン特性だけではなく同時にギア変速タイミングも変わりますし、トルク制御やサスペンションの制御もオートで変更されます。
- 通常走行の「ツアーモード」
- 1800ccのビッグパワーとビッグトルクの超・加速を楽しめる「スポーツモード」
- 肩のチカラを抜けるゆったりツーリング燃費優先「エコモード」
- 低ミュー路でパワースライドを抑制する「レインモード」
モードチェンジは、走行中にスロットルを回しながら変更可能ですが、その場合はモード表示が点滅します。点滅している間は変更になりません。
そこから「スロットルを戻す」ことで点滅が点灯に変わりモード変更が完了しエンジン出力特性とギア変速タイミングが表示させたモードに移行します。
ツアーモード
市街地や郊外を気分良く走行するためのエンジン出力パターン。
ただ、初めて乗る人には優しくないと思う。ちょっとスロットルをカクッと微妙にひねるだけでも割と「キツツキ」になってしまうので。要は「グンッ!!」と前に進んじゃうの。トルクが高過ぎて(笑)
ゴールドウィング1800に乗り慣れてきたらこのモードのみでよろしいかと。
スポーツモード
3000rpmが最低回転数みたいな感じ。ツアーモードの「キツツキ」が10倍界王拳
フルスロットルのためには上半身をできるだけ前傾姿勢に、そして腰・お尻はバックレストに密着させないと身体が後ろに持っていかれます。
時速60km/hから、100km/hまでの到達タイム(体感)
NMAX125 9秒
バーグマン400 6秒
TMAX560 T/Sモード 3.5秒/3.3秒
NC750X 3秒 ( Sモード LV.1 )
Gold Wing 1800 2.8秒
レブル1100 2.5秒
↑ 私の体感なので、ストップウォッチで計った数値ではないですが、順番の精度はおおむね合っていると思います。
NC750で150km/hまでビビりながら加速、
TMAXで165km/hまでビビりながら加速、
という経験があり、今回も頑張って160km/hまで加速しましたがスルスルとスムーズに抵抗なく速度が上がっていくことに感動。
そして低重心・383kgのヘビー級のため、いやはや「安定度」が上記2台とは比較にならないくらい素晴らしい。
ただ、その380kgの車重が足を引っ張ったのか150kg軽いレブル1100の方が速かった・・・。
※ゆえに、支笏湖から苫小牧まで80km/h巡行をしてしまったことをハーレーのiさんにお詫び申し上げます。すみませんでした。
エコモード
エコモードは積極的に「高いギア」にチェンジして走行することで燃費を稼ぐモードです。
路線バスのギア変更のように低い速度のうちからポンポンギアが上がっていきます。よって走行中のエンジンの回転数は一番小さいです。
60km/h 6速
70km/h 1400rpm 7速
100km/h 2000rpm 7速
さらに適度なエンジンブレーキなので手前の信号が赤になったら → アクセルオフ → 自然な感じで速度が下がっていく
結局、ブレーキレバー・フットブレーキはあまり使わない。これは峠のクライムヒル・ダウンヒルでも同じ。( 法定速度・速度標識を守った速度にて )
レインモード
0km/hからの走り出しが一番ソフトで、多少乱暴にスロットルを開けても「グンッ」と車体が前に出る挙動は起こりません。よって乾燥路でも雨でも初めて乘る人は「レインモード」をオススメしたい。
ただし、定速走行中はエコモードと比べてギアが一段低い感じ。60km/h で エコモードだと6速ですが、レインモードとツアーモードだと5速だったような気がします。よってエンジンブレーキは強めに出ます。
初めて乘る人は、レインモードとエコモードの混合で
4つの走行モードを試しましたが、
例えばエコモードでもガツンとフルスロットルにすると、クルマのキックダウンみたいに良い加速を見せてくれるので、特にツアーモードもスポーツモードも使わなかったというのが本当のところです。
よって、途中に気付いてからはツーリングの終わりまで
- 停車からの走り出しの際は、レインモード
- スピードが乗ってきたら、エコモード
という使い方をしました。これが一番「らくちん」だったんです。GW1800が初めてな人も安心して快適に乗れますよ。
電動スクリーンはツーリングに欠かせない
80km/h巡行を多用していましたが、ジェットヘルメットだと風切り音がネックです。
そんなときに有効なのがスクリーンであることは言うまでもないですが、自分のポジションにしっかりセットできる無段階電動スクリーンは神装備ですね。
メーカー純正のロングスクリーンだと体格によって視線に被ることもあったり、あと少し長ければいいのに、と言ったことが少なからずありますから。
時速160km/hでも二の腕程度にしか風が当たらず。快適なツーリングには絶対に欠かせないアイテム。
ただ、T-MAXの電動スクリーンでも書きましたが2022年現在でも装着車両が非常に少ないです。
- ホンダ・フォルツァ250
- ホンダ・ゴールドウィングツアー1800
- ヤマハ・T-MAX560
- ヤマハ・FJR1300AS(注意:セミオートマミッションYCC-S)
低速前進・低速バックモード
このボタンを押してから、スロットルは戻して
シフトアップボタンを押し続けることで、低速前進
シフトダウンボタンを押し続けることで、バックすることが可能になります。
駐車する場所が下り坂で頭から壁際に入れることを余儀なくされる状況ではもちろんですが、通常の道でもバックからのUターンをしたい場合などに非常に助かります。
クルーズコントロール
一定速度の巡行は本当に楽でいいです。
単純に右手が解放されるという意味でも楽ではあるのですが、スピードメーターを気にしないで回りの景色を楽しむことができたり、自分の好きな速度でずーっと走り続けることができるのが本当に良いです。
手っ取り早く一定速度で走るには、グリップエンドを使ったセルフクルーズですが握り続けなければならないのが億劫ですし、北海道の緩いカーブを含んだ直線で10km以上の道路はざらにあるのでやっぱりクルコンはラクチン。あった方が断然良いです。
ゴールドウィングツアー1800DCTの実燃費
札幌→支笏湖→苫小牧→白老のコース。往復で丁度200kmです。
イーグルモーターサイクルの真向かいの出光で給油。
実燃費の計算。(すみません。トリップメーターAがなぜか消えてしまったので距離メーターの写真がありません。)
200km ÷ 10ℓ = 20km/L
メインモニターには燃費値も表示されていますが、概ね合っています。
北海道の白老・カフェ宝竜でツーリングめし
今回のツーリング折り返し地点は、毎度おなじみ「白老・カフェ宝竜」です。
牛すじカレーが美味しいのですが、今回は趣向を変えてカツサンドをオーダーしました。ポテト付き。美味しかった。
タカトシも来店しています。
女性店主は元バイク乗りです。
白老・カフェ宝竜でバイクめし ← 記事です
あ、GW1800にはサイドスタンドの他にセンタースタンドもあります。
ただ、使う人いるのかしら?280kgのスカイウェイブ650教習車でも「ん~!!よっこいしょ!!」で大変だったのにさらに100kg重いGW1800ですから・・・。
帰りはもちろんクルマ。軽自動車でも快適に感じちゃう。それはゴールドウィングツアー1800DCTでも例外ではありません。
GW1800を乗ったあとだと、軽自動車のハンドルがとても小さく感じます(笑)
ゴールドウィングツアー1800DCTの欠点・デメリット
小回りの利かなさ
直線を走っている分には問題ありません。
緩いカーブを走行している時も問題ナシ。
怖いのは、Uターンを含む低速カーブです。ちゃんとした運転をしないと不安定でたまりません。
例えば教習所ではコーナー手前で減速、コーナリング中はアクセルを回しながら旋回するのが基本ですがバイクに乗るのが年に1回の私の場合、そんな基本を身体が忘れてました。
コーナー中にブレーキを掛けることはないですが、アクセルを回さないで曲がっちゃうとか。
NC750などのまたがるスマートなバイクであればそれでも何事も無かったように安定して曲がってくれますが、380kgのGW1800でそんなことをすれば確実にバランスが不安定に。
ただ、毎日バイクに乗っている人であれば低速コーナーで不安定になることはないでしょう。
YouTubeで「ゴールドウィング スラローム」と検索すると、
警察の白バイ隊員の方が巨大なゴールドウィングを原付スクーターかのようにいとも簡単に連続スラロームしている映像が見れます。
バイクの達人レベルの人であれば低速Uターンでもピタっと安定して走行できるため、そんな人達であればGW1800の「大きさ・小回りの利かなさ」はデメリットではないんでしょうね。ただ私には100%無理だ。
超快適なツーリングバイクということは間違いありませんが、逆に普段使いで狭い街中・近距離で使うのは120%疲れるバイクです。
DCTのギア音
水平対向エンジンからの音、マフラーの音とは別に、走行中にギアが回っている音がちょっと煩わしく感じます。
少し高周波な音がちょっぴり耳に付くかしら。(私はジェットヘルメットなのでフルフェイスと比べると騒音は耳に入ってきやすいのも関係してますね。多分フルフェイスなら気にならないでしょう。)
左ブレーキレバーが無い
これは「クラッチバイク乗り」ではなく「スクーター乗り」が感じるデメリット。
よって「クラッチバイク乗り」の人はスルーしてくださいませ。
スクーターしか乗ったことのない人からしてみると、左ブレーキレバーが無いDCTバイクは不便でたまりませんし、右のフットブレーキペダルになかなか慣れません。
スクーターのハンドルの左レバーは、車種にも寄りますがフロントブレーキとリアブレーキが同時に掛かるコンビブレーキのため余計に不便に感じちゃう。
なんで左手は何もできないの?
なんでわざわざ右足でペダルを踏んでリアブレーキしか利かないの?
なんで右手でもブレーキを握らなきゃならないの?
左手はブレーキ操作・右手はスロットル操作と分けた方が絶対に運転しやすいでしょ?
ということ。スクーター乗りには海よりも深く納得していただけるかと。
そもそも車間距離を取って標識通りの速度で安全運転を実行している限り、フロント&リアで100%急制動やリアブレーキ引っかけ安定走行をしなきゃいケースは皆無に等しいかと。
後付け可能な「左レバー(コンビブレーキキット)」をオプション設定してほしいですね。
ゴールドウィングツアー1800DCTのまとめ
2代目PCXで北海道ツーリング
3代目PCXのツーリングインプレッション!乗り心地は硬かった!!
N-MAX ABS ( 2017モデル ) のツーリングレビュー。意外とソフトな乗り心地。
トリシティ125で北海道ツーリング
バーグマン400で北海道ツーリング。スクリーンが珠にキズ
NC750X-DCTは最高峰のオートマバイクでした。
T-MAX560 TECH MAXのクルーズコントロールは便利。
Gold Wing tour 1800 DCTは最強の長距離ツーリングバイクでした。
レブル1100DCTはとても軽い取り回しとGW1800を凌ぐ加速が魅力。
RSタイチのレインスーツ
SHOEIのジェットヘルメット