先程はN-MAX125編を紹介しましたが、
続いて トリシティ125の試乗ツーリングレビューになります。
3輪は初めての体験でしてN-MAXよりも興味津津でした。
トリシティ125の良いと、乗ってわかった苦手な部分や独特な走行フィーリングを伝えていきます。
目次でございます。
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116,000km走行車
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2突き上げ感はPCX・N-MAXよりもソフト
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3前期モデル、リア12インチ
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4コーナリングが超・安定
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5ローリングは苦手
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6切り返しが重い
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7100km/hが限界
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8PCXよりうるさい
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9実燃費が35km/L
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10足が伸ばせないのはキビシイ
トリシティ125の、エクステリアについて
※ 北海道ツーリングの走行コースや、ライディング装備などの詳細についてはN-MAX編を御覧ください。
N-MAX125ABSで北海道ツーリング← 記事です。
レンタル819札幌店( カワサキプラザ札幌 )でツーリングバイクをレンタルします。
バイクレンタルのレンタル819の125クラス車種一覧 ← 記事です。
レンタル819でバイクを借りよう! ← 記事です。
N-MAX125後期型と、トリシティ125前期型で2019北海道ツーリング。
ちなみにトリシティ125はABSが付いているモデルと付いていないモデルが存在します。
付いている場合はフロントタイヤの泥除けにABSのシールが貼られますが、今回のモデルはABS非装着車でした。
で、札幌市南区から南下して2台で無事に支笏湖に到着。
ここまでのスクーター乗車は
私:N-MAX、友人:トリシティ125という組み合わせ。
私がトリシティ125の撮影をしている間に、友人にはN-MAX125の試乗に出かけてもらいました。
サイドミラー
ではトリシティ125のエクステリアを紹介していきます。
まずはサイドミラー。
N-MAXと比較すると少し大きめな印象。プラスチックパーツも大きいです。
ミラー角度調整部分もむき出しになっておらず、付け根もしっかりしています。N-MAXとは偉い違い。
ハンドル・ハンドルスイッチ類
左ハンドルグリップと、ヘッドライトハイロー切り替え・ウィンカースイッチ・警報ボタン。
トリシティで関心したのはこのウィンカースイッチ。従来のバイク用だとウィンカースイッチ全体を押し込むことで解除できますが、トリシティの場合だと独立した解除ボタンがセンターにあり非常に押しやすかった。
かと言って誤って解除してしまうこともありません。よく出来たボタンです。ステキ。
右アクセルハンドルグリップ。
スターターボタン。ちなみにキックレバーはありませんのでバッテリーが上がった場合はモバイルバッテリージャンプなどを利用するかスタンドで充電させてもらいましょう。
ブレーキオイルタンク
従来の125ccクラスと同じ様にトリシティ125はフロントがディスクブレーキです。
よってキャリパーを油圧動作させるためのブレーキオイルのタンクが右側にあります。
そして左側にもブレーキオイルタンク。
こちらはリア・ディスクブレーキ用です。ただN-MAXと違うのはABSではないところ。( ABSモデルのトリシティ125はあります。)
ヘッドライト
トリシティ125は2014年に発売されて、2018年にマイナーチェンジを受けて後期モデルとなっています。
試乗車は前期モデルですので、
ハロゲンランプです。
LEDランプは、後期型で採用されています。
キーシリンダー
シャッター付き・ハンドルロック付きのキーシリンダー。
N-MAX同様にキーをひねるだけでシートロックが解除されます。非常に便利。
ホンダPCXの場合は別途オープンボタンを押す必要がある。
液晶スピードメーター
個人的には針メーターのアナログが好きなのですが、部品コストを削るためのトレンドかしら。
視認性は悪くないです。
メーター内に温度計が装備されていることには驚きました。
ただ正確ではありません( 笑 )腕時計の温度計と一緒で気温以外の周りの熱に影響しちゃって。
収納スペース
フロント二輪という特殊な機構は部品でいっぱい。
よってフロントに収納スペースはありません。
PCXの場合だとこの部分を押すとフタがパカっと開いて収納スペースやシガーソケット・USB充電ポートが装備されているのですが、
トリシティ125の場合は押しても何もありません。
その代わりに、リード・シグナス・アドレスなどのスモール125クラスでおなじみコンビニフックが内臓。
狭い・窮屈。ステップフロアボード
収納スペースが無いだけではなく、足元のスペースも無いのがトリシティの悪い特徴。
大柄なフロントフェイスに対して足を置くスペースがかなり小さい。
実際にシートに座って見るとこの狭さ。足を伸ばせないどころか足を動かすことも正直厳しい。
( ※後期型だと少しだけスペースが大きくなりましたが根本的には改善されず。)
横から見ていただくとさらにハッキリ狭さが伝わるかと。5kmほどの距離を行ったり来たりなら問題ありませんが10kmを超えるツーリングだと乗らないほうが幸せみたい。
実際に友人は帰り道にガニ股で乗っていたり、リアシートに腰を移動させて無理やり足を伸ばしておりました。
そりゃN-MAXの試乗から帰ってくるなり「 足を伸ばせるのは本当に楽だ 」とポロリ。
ステップボードが狭いというトリシティユーザーさんに朗報!!
ステップボード窮屈問題を解消するアイテムが販売されております。
商品名は:FAS( Foot Assist Step / フットアシストステップ )
以下の写真は、トリシティ125に3年間お乗りになっているUK77さんからお借りいたしました。写真の提供ありがとうございます。
足を延ばして乗ることが可能になります。
125cc/155cc兼用ですが、トリシティ300には使えません( センタートンネルですし、そもそも300だと足伸ばせますので。ただ300でも足元広々というわけではないみたい。 )
以上、フット・アシスト・ステップでした。
こちらはタンデム用のステップ。
この様に出てきます。
リア・サスペンション
こちらがトリシティ125のサスペンション。左右2本タイプ。
見た目は上のプラスチック部分を回してプリロード調整ができそうな感じがしますが、できません。
ちなみに左側。
こちらが右側。
トリシティユーザーはYSSのリアサスに交換している人が多い。
乗り心地については後半の試乗レビューにて。
エンジンの真上に汚れ防止用?のパーテーションで仕切りができてました。
初期のブルーコアエンジン。バルブスプリングか何かの部品の個体差でエンスト事件が発生していました。リコールにはならず。
フロントタイヤ2輪機構
LMW(リーニング・マルチ・ホイール)というフロント2輪リア1輪の3輪バイク。
そのデザインを見た時は衝撃でした。ピアジオのMP3に続いて日本からも3輪スクーターが出たっ!と。
フロントフォーク。普通のバイクなら左右に1本・合計2本のところが、
4本!!造形美というか圧巻です。迫力が違う。
工学系の学校を卒業している人がこのシステムが好きと言っていた理由がわかります。メカメカしくてカッコいい。
同じくヤマハの3輪バイクNIKEN850ccはもっとゴツい。
ただフォークが内側ではなく普通のバイク同様外側に付いているのが特徴的。なんでトリシティ125だけ内側なんだろう???
先程ブレーキオイルタンクが登場していたので、当然のようにフロントはディスクブレーキ。
2輪それぞれに装着されています。
で、このトリシティ125のフロントタイヤは新品でした。( その証拠に緑の線が入っています。)
お店で出発前のチェックを店員と行うのですがその際に「 完全に向けていないので気をつけてください 」と友人は説明を受けておりました。
フロントタイヤのメーカーはIRC井上ゴム。私のスマートDio50ccのフロントタイヤもIRC製です。
銘柄は、モビシティのSGT-001という種類。
フロントタイヤのサイズは、90/80-14インチ。
9cmの80%なので、厚みは7.2cm。
リアタイヤを見てみましょう。
こちらも恐らく純正装着タイヤではなく、
ミシュランのシティグリップが装着。
リアタイヤサイズは、110/90-12インチ。
11cmの90%なので、厚みは9.9cm
2018モデルの後期型になると13インチにサイズアップ。物理的に直進安定性が12インチよりも向上します。
フロント14に対して、リアが12。ちょっとチグハグ。
安定性を求めるからフロントは大きく。160kgの車両重量で少しでも加速性能を補う必要性があるからリアは小さく。
リアも油圧ディスクブレーキ。
ちなみにタイヤの空気圧。
N-MAXと比較すると、フロントは25kPa余計に詰め込んでいます。リアは同じです。
純正マフラー
N-MAX同様2代目PCXと比較してエンジン音も含めちょいうるさいかな?という感じです。
16,000km走行している車体なので配管にサビが発生しておりました。
エンジンハンガー(エンジンマウント?)
ラジエーター
シートとメット収納・給油口
過走行の割にはシートのコシはまだまだ健在で座り心地に不満はなかった。
シート生地の表面。前方はデコボコ加工、後ろは普通の生地。
シートオープン。給油口はシート下にあります。
ちなみに前期型トリシティにはメットホルダーがありません。タンデムの場合に困ります。
先ほど写真提供していただいたUK77さんの場合は、以下のように元からあるネジにフックを噛ましてメットホルダーとして利用され娘さんとのツーリングを楽しんでいますとのこと。これは良いアイデアですね。That's nice idea!!
シートのフタの裏側。上の方には・・・、
ドライバー1本が標準装備。
シートの付け根には、
こんもりとした部分。
ヒューズボックスでした。シガープラグを設置する場合はこちらに手を加えることに。
( バッテリーもこのスペースに収納されているのかしら??)
で、私が嫌いなシート下の給油口。汚れるんですよ。
実際に帰り道で友人と給油しましたが見事友人はチョロチョロと汚してました。
ただ雨風で外側から錆びることはそうそう無いだろうから良いのかしら??
スマートディオのガソリンタンクが錆びていた ← 記事です。
給油口のとなりにあるこちら。なんだろう??プラグコード??
で、肝心のメットスペース。安物のジェットヘルメットは入りましたがメットを入れちゃうとその他は何も入りません。
ちなみにゴムで雨の侵入を防いでいます。N-MAXはシートの裏にゴムがありましたがこちらは収納スペースに直接です。
車体番号はこちら。
テールライトレンズ
デザインは普通。
シンプルなゆえに、視認性は良いと思う。
トリシティ125の、走行動画と走行姿勢
初めての3輪バイクの試乗です。
以下は動画です。1分動画です。適当に走行シーンを編集していますので参考程度に御覧ください。
モデルの身長は172cm
体重は56kg
トリシティ125の購入を検討されている方はどうぞ対比スケールの参考にしてください。
足つき。少しかかとが浮きます。
取り回しはやはり少々キツイですが、
この角度でみると少し弱々しいデザイン( 笑 )
走り出してしまえばOK。
トリシティ125の、乗り心地について
他のトリシティ125の試乗レビューを見てみると「 足が硬い 」との意見がチラホラ出ておりましたが
ワタシ的な感想は、「 ソフトっぽい乗り心地 」という評価。
極上ではありませんが2代目PCX・3代目PCXよりも突き上げ感が無くて良いです。
3輪なので物理的にダンパーが1本多いためショックを分散してくれるのがよく分かりました。
ただ、レンタルしたこのトリシティ125は同じくレンタルしたN-MAX125と同じく走行距離が16,000kmを超えているため
アタリが出ているどころか、ダンパーヘタってる?という固有種ということに。
そりゃほぼ新車で体験した3代目PCXのガツンガツンと比べるとアンフェア、比較するのは酷なのかなぁ。
トリシティ125の、加速性能について
最高速度は時速100km/hが限度。
車両重量160kgと大柄なフロントボディの空力の悪さが影響しているのかしら。
時速90km/hから明らかに伸びが悪くなります。
ただ、そんな高速走行で感じたのは抜群の安定感。不安な感じが微塵もありません。125ccの原付二種のレベルではない。
コーナーを曲がる時もフロントタイヤの接地感は普通の125ccには到達できない領域。地面に張り付いているかの如く。
減速を促す路上のデコボコペイントの上を曲がりながら通過する時もすごい安定していて横滑りの気配がありません。もう異次元。
「 フロント2輪はスゴイなぁ 」と改めて感心。
ただ、このフロント2輪はピアジオのMP3というスクーターの様に自立式ではありませんので、スタンドを立てない場合は足で支えてやらないと倒れるところが玉に瑕。
トリシティ125の、運動性能について
ただひたすらに安定感のあるバイク。ただ、良いことばかりではありません。
動き・操作性・ハンドリングは鈍重。
バイクは趣味の乗り物で、鋭い加速・軽い身のこなし・体重移動が醍醐味と考えるなら
トリシティのライディングフィールは「 かなり重い 」の一言・・・。
直線道路で左右にフラリフラリと連続ローリング走行をしてみたところスゴイ重たい・・・。
またPCXやN-MAXと同じ感覚でそれなりのスピードを出してコーナーに侵入した場合、思ったほど曲がってくれなくてかなり焦りました。より大きい体重移動で傾けてやる必要があります。
バイクはそもそも身体を傾けて体重移動で曲がる乗り物ですがトリシティ125の場合はフロントタイヤと地面の接点が幅広2ヶ所とうこともあり
サクッと体重移動させてもリニアにバイクが曲がってくれない感じ。ワンテンポ遅いというか。
ということで長い距離を走行していると「 ただ単にスクーターにちょこんと乗っている 」感が非常に強くて、非常にツライ( 笑 )
スポーツ性能が低いということなら250ccを超えるビッグスクーターもそうなんですが、ビッグスクーターは馬力もトルクも余裕なのでゆったりクルーズしている感が醍醐味。さらに足も伸ばせちゃう。
対してトリシティ125の足元はこの通り。激烈に狭い。
フロアステップボードは靴のサイズしか無いようなものですし・・・。2018マイナーチェンジで多少広くなりましたがぱっと見では判別が不能なくらい・・・。
実際に乗って走行してみたところ最初は平気でしたがだんだん足を伸ばしたくなっちゃう。仕方ないのでリアシートにお尻を乗っけて無理やり足を伸ばしました( 笑 )
トリシティ125の、実燃費について
189km 走行して、給油は 5.4リットル
189 ÷ 5.4 = 35
実燃費 35 km/L
N-MAXやPCXは50km/Lを超えますが、重量160kgのトリシティ125では良く健闘した燃費数値かと。
車体の重たさがネック。160kg。
トリシティ125のまとめ
トリシティ125は足元が狭いため、一般の人だと中距離・長距離ツーリングにはちょいと厳しい。
また、2輪と比較すると3輪は鈍重のためスポーツ走行が楽しめません。
通勤通学ですり抜けを多様する人にはスパッと車体を切り替えせないのもデメリット。
トリシティ125はシティコミューター色が強いスクーターです。
よってトリシティ125を購入して幸せになれる人は、
トリシティ125はこんな方におすすめ
- 3輪デザインとリーニング・マルチ・ホイール機構が技術的に好きな人
- 異次元なコーナリングを楽しみたい人
- ツーリングをしない人
- ちょいと遠くまでお買い物用として。
- すり抜けをしない人の通勤通学用として
- より転倒しにくいスクーターが欲しい人
- カッコいいデザインが好きな人
というところでしょうか。
ただし兎にも角にも、重量がありますので3輪で安定しているとは言え、女性向きではありませんし高齢者向きとも言えない。せめて自立してくれるなら女性も高齢者も問題なく乗れるかと。
番外編。最高速テストでは上半身を屈めるわけですが、トリシティ125は形状的にこのスペースに頭が割と入ります。
標準の防風スクリーンは短いのですが、意外と楽でした。
昔、F1に6輪タイヤのティレルP34というマシンがありましたが、
見た目のインパクトとワクワク感はすごかった。
トリシティ125は実際のスポーツ走行は苦手ですけど、
エクステリアから感じ取れるインパクトとワクワク感はティレルP34と一緒。
日本の技術の結晶として個人的に好きな125ccスクーターです。
2代目PCXで北海道ツーリング
3代目PCXのツーリングインプレッション!乗り心地は硬かった!!
N-MAX ABS ( 2017モデル ) のツーリングレビュー。意外とソフトな乗り心地。
トリシティ125で北海道ツーリング
バーグマン400で北海道ツーリング。スクリーンが珠にキズ
NC750X-DCTは最高峰のオートマバイクでした。
T-MAX560 TECH MAXのクルーズコントロールは便利。
Gold Wing tour 1800 DCTは最強の長距離ツーリングバイクでした。
レブル1100DCTはとても軽い取り回しとGW1800を凌ぐ加速が魅力。
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